遷宮歳時記|写真家 増浦行仁さんによる遷宮のコラム

神田下種祭(しんでんげしゅさい)

2014

  • 7月 御塩づくりのこと
  • 8月 お白石持ち行事とは?
  • 9月 抜穂祭
  • 神嘗祭
  • 神迎祭
  • 福神祭
  • 祈年祭
  • 御園祭
  • 神田下種祭
  • 神御衣祭
  • 涼殿祭

このお祭りは神田に「忌種(ゆだね)」と呼ぶ清浄なもみ種をまくもので、毎年4月の初めに行われています。そしてここで育った苗は、5月初旬に行われる「神田御田植初(おたうえはじめ)」で水田に植えられます。

まずは、田を耕す道具である鍬「忌鍬(ゆくわ)」を作るために、田の正面にある「忌鍬山(ゆくわやま)」と呼ばれる山に登っていきます。 そこで山の神にお祈りし、草木を刈り、鍬を作る1本の樫の木をいただく「山口祭」という祭りが行われます。

その後、鍬を作るために切り倒す木のもとで「木本祭(このもとさい)」を行い、自然に感謝しながら木を伐採して、鍬の柄を作ります。現在では「鉄の鍬(刃先)にこの木の柄を差し込む」だけとなっています。 こうして作られた鍬は、忌鍬(ゆくわ)と呼ばれています。

山でのお祭りが終わると、場所を神田前の斎場に移して、神饌(しんせん)を供え田の神をお祭りします。そして忌鍬をふりあげ三度地を打つ「所作」、古来より歌い継がれている御田歌(みたうた)を唱和しながら籾種をまく神事が行われます。

自然の恵みに感謝する日本古来の祭りが、春を告げる鳥の声に飾られながらのどかに進められていきます。

遷宮とは

写真家 増浦行仁プロフィール

7月のおはなし「御塩づくりのこと」

8月のおはなし「お白石持行事とは?」

9月のおはなし「抜穂祭(ぬいぼさい)」

10月のおはなし「神嘗祭(かんなめさい)」

11月のおはなし「神迎祭(かみむかえさい)」

12月のおはなし「大祓(おおはらい)」

1月のおはなし「福神祭(ふくじんさい)」

2月のおはなし「祈年祭(きねんさい)」

3月のおはなし「御園祭(みそのさい)」

4月のおはなし「神田下種祭(しんでんげしゅさい)」

5月のおはなし「神御衣祭(かんみそさい)」

6月のおはなし「涼殿祭(すずみどのまつり)」

 
二十四節気と七十二候

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