七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

蚕が動きはじめ、桑の葉をたくさん食べるころ。蚕の繭からは絹糸がつくられます。また、蚕のえさである桑の葉を摘む時期であることから、旧暦四月は別名「木の葉採り月」とも呼ばれます。

  • 5~6月にかけては、田植えの時期です。田んぼに水を張り、大切に育てた苗を植えていきます。豊作を祈願して田の神様に祈る、御田植祭(おたうえまつり)が全国各地の神社やお寺にて行われます。秋には、美味しいお米が収穫できますように。

  • その年の豊作を祈願して、各地で行われる御田植祭。この祭では、苗を育て田を起こし、苗を植え、収穫するという一連の農作業の流れを再現します。手作業で田植えを行っていた時代の様子をあらわしているため、花笠姿の早乙女が苗を植えたり、田起こしするために牛が登場したりと地域によってさまざまな形で行われています。千葉の香取神宮、大阪の住吉大社、三重の伊雑宮が「日本三大御田植祭」といわれ、例年、大勢の見物客で賑わいます。
     
     
    ※2020年は新型コロナウィルス感染症の感染防止のため、中止の場合があります。

  • 田植えの時期に行われる御田植祭に対して、田遊びは新年に行われる予祝行事です。神社の境内や拝殿を田んぼに見立てて、田打ち、代掻、早苗取り、虫送りなどの様子から田植えまでを表現します。笛や太鼓、歌に合わせて演じるため、能の要素がはいっているところも。小正月の時期に行われることから、農耕開始の儀礼ともなっています。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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