七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

春の訪れとともに、恵の雨を呼ぶ雷がなり始めるころ。この雷は寒冷前線の通過によって起こるため、ひょうや雪が降ることもあります。なかなか天気が定まらない日が続きますが、春爛漫の季節はすぐそこです。

  • 春に鳴る雷のことを春雷といいます。夏の雷とは違い、すぐにやむ短い雷で、春が来たことを知らせてくれます。この雷で冬眠していた虫たちが目覚めるとされ、「虫出しの雷」ともいわれます。

  • 【 しゅんみんあかつきをおぼえず 】

    春の夜は心地いいため、朝になったことにも気づかず、寝過ごしてしまうこと。新年度や新生活、4月は始まりの時期でもあるので、寝坊には気をつけたいですね。

  • 【 よのなかはみっかみぬまのさくらかな 】

    あっという間に散ってしまう桜の花ように、世間の移り変わりが早いこと。三日外に出ずに過ごしていたら、桜の花が咲いていたということから詠まれました。

  • 【 せいこううどく 】

    晴れた日は体を使って畑を耕し、雨の日には頭を使って読書を楽しむという、悠々とした暮らしをすること。忙しさに疲れたときは、自然な暮らし方を取り入れるのもいいかもしれません。

  • 【 つきにむらくも、はなにかぜ 】

    名月の夜には雲がかかり、きれいな花には風が吹いて花が散ってしまうこと。良いことには邪魔が入りやすいという意味です。何かトラブルに見舞われても、焦らず落ち着いて行動することを心がけたいですね。

  • 【 しゅんしょういっこくあたいせんきん 】

    朧月に照らされ、花が香る春の夜のひと時は、なんともいえない趣があり、千金にも値するほどという意味。日本では春の夜の情景を表しますが、中国では恋を表すときに使われます。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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