七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

春先に目覚めた蛙がウォーミングアップを終え、田んぼや野原で元気に鳴きはじめるころ。これから賑やかになっていきます。
この鳴き声は、雄が雌を恋しく思い鳴く声といわれています。

  • 5月5日は、男の子の成長を願う日である端午の節句です。鯉のぼりを掲げ、柏餅やちまきをいただき、菖蒲湯につかって邪気を祓います。柏(かしわ)は新芽が出るまで葉を落とさないことから、「家が途絶えない」といわれ縁起がよいとされました。

  • 端午の節句に用いられる菖蒲。その香気により、邪気を祓うといわれています。もともと中国では菖蒲酒を飲むならわしがありましたが、日本へ持ち込まれ菖蒲を浮かべた菖蒲湯になりました。
    武士の時代では、「菖蒲」が「尚武」と音が通ずることから、端午の節句は武家が重んじるならわしに。菖蒲を浮かべた菖蒲湯は、邪気を祓い子どもの成長を祝う他にも、香りによるリラックス効果、保湿効果や血行促進作用があります。肩こりや腰痛にも効果があるそうなので、5月5日にはぜひ試してみたいですね。

  • 5月5日は「こどもの日」でもあります。「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日。青空にはためくこいのぼりには、子どもが健康で、大きく育ちますようにとの願いが込められています。激流の滝を登りきった鯉が龍になるという「登龍門」の故事にちなみ、武家では家紋の入ったのぼりを掲げ、町民は鯉の形をした鯉のぼりを掲げたのがはじまりだといわれています。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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