七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

雉が鳴きはじめる頃。オスの雉はメスへ求愛するために、「ケーンケーン」と甲高い声で鳴きます。雉は日本の国鳥で、古くから日本人に愛されてきました。昔ばなしや物語などにも多く登場しています。

  • 元日が「大正月」、1月15日または1月14日〜16日を「小正月」といいます。昔は小正月までが松の内とされていました。15日にどんど焼きをして、お正月にお迎えした年神様を炎にのせてお送りします。また、小正月は女正月とも呼ばれ、松の内に働いた女性がゆっくり休む日という意味もありました。
    ※諸説あります

  • 15日の朝は、お餅のはいった小豆粥を食べる風習があります。小豆のような赤い食べ物は邪気を払うとされ、無病息災を願って食べられています。

    また各地の神社では、炊き方によってその年の吉凶を占う「粥占(かゆうら)」という占いが行われています。地域や神社によって占い方はさまざまですが、炊き上がった粥の中に棒を入れてかき回し、棒についた米粒の数で占われています。占う内容はその年の農作物の状況や天候など。自然災害や経済について占う神社もあるようです。

  • 神社や広場などで、正月飾りや書き初めなどを持ち寄ってお焚き上げします。この炎と一緒に正月にお迎えした年神様をお送りします。この火でお餅を焼いて食べると健康に過ごせるといわれたり、若返ると考えられていたそうです。「どんど焼き」の他にも「とんど焼き」、「左義長(さぎちょう)」などの名前で呼ばれています。

    元々は、平安時代に宮中で行われていた短冊や扇子を焼く行事が民間に伝わり、今のかたちになりました。近年では火災の原因になりやすいことや健康面の問題から、自粛する地域もあります。お正月の終わりとともに燃えていく炎を見ると、少し寂しい気持ちにもなりますね。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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