七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

キリギリスが戸口で鳴くころ。昔の人はコオロギをキリギリスと呼び、この候のキリギリスはツヅレサセコオロギだといわれています。夏から冬にかけて見られ、鈴のような音色を響かせます。

  • 七福神の一神であり、商売繁盛の神様である「恵比寿神」を祀り、大漁や五穀豊穣を願います。一般的に10月20日や11月20日(旧暦10月20日辺り)に行われています。東京日本橋で開かれているべったら市は、えびす講に必要なものを揃える市で、当時、べったら漬けがよく売れたため、べったら市という名前になったそう。

  • 旧暦の10月は年に一度、全国各地の神様が島根県の出雲大社に集まる月です。大勢の神様が集まり、自分の地域を留守にするため、「神が無し」という意味で「神無月」という名前になったそうです。島根県だけは神様が集まるため「神在月」といわれています。
     

    集まった神様たちは、縁結びの話などをしてるそうです。誰と誰を結婚させようかなど神様同士で一生懸命考えて下さっているのですね。他にも、今年の農作物やお酒のできについても話しているんだとか。何だか想像すると、和気あいあいと楽しそうな神様たちの様子が思い浮かびますね。

  • 神様の中でも、出雲大社には行かず、留守番を任されている神様もいます。その中の一神が恵比寿神です。留守番をして守って下さる恵比寿神に感謝し、五穀豊穣や商売繁盛を願うのが「えびす講」で、日本各地で行われます。他にも、かまどや炉を守る「竈神 かまどしん」や「金毘羅神 こんぴらしん」などが留守番をしています。
     

    日本には八百万の神様がいらっしゃり、山、海、風、土などの自然の神様や、台所やトイレなど暮らしの中の神様など、あらゆる所で私たちを守ってくれています。目には見えませんが、守ってくださる神様に感謝の心をもって過ごしていきたいですね。

※神無月の由来には諸説あります
※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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