七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

冷たい北風が、木々の枯れ葉を落とすころ。
「朔」という字には「北」という意味があり、朔風は木枯らしのことです。葉をすっかりと落とした木々はどこか寂しい印象を受けますが、枯れ景色もまた冬らしく、美しいものです。

  • 「お歳暮」は、1年間お世話になった方々に対して、年末に贈る贈り物。
    もともとは、歳の暮れに歳神様への供え物や正月に必要な物を持ち寄り、一族が集まって飲食するという行事でした。昔は魚などを贈り合い、それがやがて、親類やお世話になった人に感謝を込め贈り物をするようになりました。相手に贈るだけでなく、直接あいさつに伺う歳暮廻りや、親方・弟子間で贈り合うならわしもありました。

  • 昔は魚などを贈り合うことが多く、新巻鮭(あらまきざけ)や数の子がお歳暮の定番でした。
    今は、基本的に相手に喜んでもらえる品物を選び贈ります。時期的に、お鍋に合う海産物、大人数で食べることができる肉やハム、お酒やジュースなどは人気があり、一般的です。デパートなどではお歳暮用のカウンターやギフトブックが用意されているので、あれこれ相談しながら選ぶのもいいですね。相手の好みが分からない場合は、好き嫌いが分かれそうな珍味や、賞味期限の短いものはできるだけ避けるように心掛けましょう。

  • お歳暮は、12月13日から12月20日までに贈るのがいいとされています。
    12月13日は「正月準備の事始め」で、この日からお正月に向けた準備をはじめます。20日までがよいとされている理由は、20日以降は正月準備に追われ、慌ただしくなるためともいわれます。ただ、早期割引を行なっているところも多く、11月末に贈り物を発送するケースも増えているそうです。
     

    関西と関東ではお歳暮の時期に若干の違いがあり、関東は12月初旬から12月31日まで、関西は12月13日から12月31日までに贈るといいとされています。
    また、年末はいろいろと忙しく、年内に届けることができないときは、「お年賀」として年明けに贈ります。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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