七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

春にやってくるツバメと入れ替わりに、雁が北国に帰っていくころ。雁は冬の間を日本で過ごし、春夏はシベリアなど北半球の国で子どもを産み、また秋になると日本にやってきます。

  • 4月13日頃に行われる十三詣り。数えで13歳を迎える子どもたちが、虚空蔵菩薩から知恵を授かり、厄落としをする行事です。「知恵貰(ちえもらい)」「知恵詣で」ともいわれます。関西地方で行われることが多く、京都の法輪寺や、大阪の太平寺が有名です。

  • 数えで13歳を迎える子どもたちは、男女ともにお参りにいきます。とくに女の子はこの時、はじめて大人の仕立ての晴れ着を着せてもらいます。
    虚空蔵菩薩は知恵と福徳を授けるとされているため、お身代わりとして、半紙に一文字漢字を書いて捧げ、ご祈祷してもらいます。半紙に書く漢字は子ども自身が授かりたいと思う一文字で「知」「美」「友」「夢」など自分の好きな漢字を書きます。
    他にも「十三智菓」といわれる13種類のお菓子をいただいたり、これから使う数珠を買ったりして、家族で13歳をお祝いします。

  • 虚空蔵菩薩は、13番目に生まれた菩薩であることから、13歳でのお参りが良いとされました。また、13歳は自分の生まれた干支がちょうど一巡りして戻ってくる年で、小学生から中学生になり心身ともに一段と成長するタイミングであるため、この時期にさらなる成長を願います。

    また、沖縄では「十三祝い」と呼ばれ、13歳、25歳、37歳、49歳、61歳、73歳…と続く、トゥシビーという生まれ年の厄払いをする御願行事の一番最初の年になります。13歳の次は25歳で、その頃は結婚をして、家から出ていることもあるため、まだ子どもである13歳は盛大にお祝いをしているそう。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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