七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

青空の下で麦がすくすくと育ち、たっぷりと金色の穂をつけるころ。この時期は麦にとって収穫の秋であるため「麦秋(ばくしゅう)」と呼ばれます。他にも、穂を揺らしながら吹く風のことを「麦嵐」、降る雨のことを「麦雨」といいます。

  • 6月1日と10月1日の年に2回行われる衣替え。季節に合わせて衣服を替える風習で、学生や制服のある仕事場ではいっせいに衣服が替わります。タンスの入れ替えやサイズの見直し、クリーニングやお手入れなど衣服をいたわる時期でもあります。

  • 衣替えの歴史は古く、平安時代まで遡ります。元々は「更衣(こうい)」と書き、装束や調度が季節により改められることを意味していました。旧暦の4月1日と10月1日に行われ、衣服だけではなく畳や帳(仕切りのようなもの)も替えていました。

    元々は宮中だけの習わしでしたが、江戸時代には庶民の間にも広まり、年に2回だった更衣は4回と定められ、着物の綿や裏地、素材を調整し、気候に合わせた衣で過ごしていました。明治以降に、今のような年に2回の衣替えになりました。

  • 日本ではマナーの観点から、長年、暑い夏も長袖のスーツを着て過ごしていました。2005年から環境省より「クールビズ」の実施が推進され、夏場の服装の見直しが行われました。

    クールビズは、夏の暑い日でも、軽装などによって適正な室温で快適に過ごすライフスタイルのことを表し、ビジネスの場でもノーネクタイやノージャケットが認められています。更に、2012年からは「スーパークールビズ」が打ち出され、ポロシャツ、アロハシャツなども認められました。2020年は5月1日~9月30日が実施期間となります。

    また、新たな地球温暖化対策として「COOL CHIOCE」という国民運動が行われ、脱炭素社会づくりに貢献するための「製品への買換え」、「サービスの利用」、「ライフスタイルの選択」が推進されています。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

暦生活フォローワー
暦生活ツイッター暦生活インスタグラム

ページトップ