七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

鶏が春の気配を感じ、たまごを産み始めるころ。
本来、鶏の産卵期は春から夏にかけてでした。夜が明けると鳴いて知らせるので、夜と昼の境目を告げる霊鳥といわれてきました。

  • 一般的に「節分」といえば立春の前日を指しますが、昔は季節の変わり目である立春、立夏、立秋、立冬の前日は全て節分とされてきました。
    季節の変わり目には鬼が出てくるとされ、豆をまいて鬼を追い払い、その年の恵方を向いて「恵方巻き」と呼ばれる太巻き寿司を丸かぶりするならわしがあります。また、柊の枝にイワシの頭を刺し、玄関に置いておくと鬼がよってこない「柊挿し」という魔除けもあります。

  • 節分といえば、豆まき。でも、どうして豆なのでしょうか。
    昔から、季節の変わり目である節分には鬼が出てくるといわれていました。そこで、「魔滅」の音に通ずる豆をまき、鬼を追い払うならわしがはじまったそうです。
     
    「鬼は外、福は内」のかけ声が一般的ですが、地方によっては鬼を神様や先祖の霊として祀っており、「鬼は内、福は内」のかけ声になるところもあります。数え年で自分の歳と同じ数、もしくはプラス1つ、豆を食べると健康になるといわれています。

  • その年の恵方を向いて、一言もしゃべらずに恵方巻きを丸かぶりすると、福が来るといわれています。
    恵方巻きの具は特に決められておらず、さまざまなものがあります。一般的には縁起のよい七福神にちなみ、7種類の具を入れるとよいとされています。
     

    最近は海鮮物などが具に入れられた豪華なものも多いですが、昔ながらの具材としては、かんぴょう、椎茸、きゅうり、伊達巻、うなぎ(あなご)、高野豆腐、桜でんぶなどがあります。
    手作りで巻いてみるのも楽しいですし、忙しい方はスーパーで好きなものを買ってみたり。今年の節分はげん担ぎに、ぜひお試しください。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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