七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

鮭が群れとなって川を遡上するころ。川で生まれて海で育った鮭は、産卵のために自分の生まれた川へと里帰りをします。冬を代表する迫力のある光景です。私たちも帰省の予定を立てるなど年末年始の準備を始めておきたい時期です。

  • その年の終わりに、一年間の頑張りを労う宴会です。仲間とお酒を飲んだり、ご飯を食べたり、普段はできない話をじっくりしたりと、今年の苦労を忘れ、来年も頑張ろうという意味があります。ちなみに忘年会は日本特有の行事です。

  • 元々は、鎌倉時代に行われていた「年忘れ(としわすれ)」という歌を詠む会がルーツとされています。当時は、年末に貴族や武士が集まり歌を詠み合いました。今のような賑やかな忘年会とは違い、厳かな雰囲気の会であったそうです。わいわいとお酒を飲む会としては、年明けに「新年会」を行なっていました。
     

    その後、江戸時代に入り、庶民の間で「一年の苦労を労う会」として年末にお酒を飲むようになりました。この頃はまだ行事として定着していませんでしたが、明治時代には一般的な行事となりました。
     

    また、江戸時代には商屋の主人が使用人を招いて宴会を行なっていました。この宴会では主人は最初に挨拶だけをして、席を立ちました。これは、建前での無礼講にならないための主人からの心遣いでした。見習いたい思いやりの気持ちですね。

  • 「忘年会だから」「次の日は仕事が休みだから」とたくさんお酒を飲んでしまい、後から襲ってくる二日酔いに苦しんだことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?気がつくと勧められて飲んでしまうという方に、二日酔いになりにくい飲み方をご紹介します。
     

    1つ目に、水やジュースなどを挟みながら飲むこと。体に入るアルコール量を減らし、水分がアルコールの分解を助けます。特にトマトジュールはアルコールが抜けやすくなるそう。
     

    2つ目に、何か食べてからお酒を飲むこと。胃に食べ物があるとアルコール吸収が遅くなります。 特に良質の脂肪分はアルコールの吸収を緩やかにしてくれるので、ナッツ類やゴマ、チーズやオリーブオイルなどの食べ物がおすすめです。
     

    3つ目に、二日酔い対策のドリンクやサプリに頼ること。コンビニやドラッグストアなどで手軽に購入できるので、自分に合うものを選んで、飲んでから参加するように心がけましょう。
     

    忘年会やクリスマス会など、お酒の席が続く年末。ついつい飲みすぎてしまいがちですが、無理しすぎない程度にお酒を楽しみたいですね。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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