七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

大鹿の角が生え変わる頃。大鹿とはトナカイの一種のなれしかまたはヘラジカのことだとされています。大きく立派な角が抜け落ちますが、また春頃になると新しい角が生えてきます。

  • 12月31日は大晦日。一年の締めくくりの日であり、スタートでもある日です。年末はとても忙しいですが、28日までに大掃除やお正月の準備をすませます。30日はゆっくりと一年を振り返り、31日は年越しそばを食べ、除夜の鐘と共に、新しい年を迎えます。

  • 大晦日に食べるものといえば、年越し蕎麦。この習慣ができたのは、江戸時代中期頃。蕎麦のように細く長く生きられるようにと、長寿や運が長く続くことを願って食べられるようになりました。
    蕎麦は切れやすいため、厄を断ち切るという意味もあるそう。また、五臓の汚れを取るともいわれてきました。
    盛りそばやかけそば、月見や天ぷらなど、お好みの蕎麦を食べて新年を迎えましょう。

  • 大晦日の夜のことを「除夜」と呼び、その夜につく鐘のことを「除夜の鐘」といいます。除夜の鐘は日本各地のお寺でつかれており、回数は108回と決まっています。
    これは、人間の持つ煩悩の数といわれています。煩悩とは、人の心を苦しめたり惑わせたりする心の働きのこと。これらを旧年中に取り除き、新しい年を清らかな心で迎えるために鐘をつきます。
    他にも、12ヶ月(12)と二十四節気(24)と七十二候(72)を足すと108になるので、季節や一年間のことをあらわしているともいわれます。
     

    お寺によっては鐘をつかせてもらえるところもあるので、家族や親戚、お友達などと一緒に体験してみるのもいいですね。大切な人と一緒によいお正月を迎えられますように。

※七十二候は年により変動します

illustration:みやしたゆみ

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