七十二候がおとずれるたび、日本の細やかな
季節の移り変わりを旬のお話とともにお届けします。

「チチチ」とセキレイが鳴き始めるころ。
セキレイは水辺を好みますが、民家の軒下にも巣を作る身近な存在です。尾をピンと伸ばし、地面を叩くように上下に振りながら歩くので、石たたきとも呼ばれます。

  • 旧暦8月15日の十五夜は一年の中でもっとも美しく、古くから月を観賞する風習がありました。中秋とは旧暦8月のこと。旧暦では7、8、9月が秋になり、それぞれ初秋・中秋・晩秋と呼ばれました。里芋の収穫時期でもあり、月見にも供えることから、「芋名月」とも呼ばれています。

  • お月見の楽しみのひとつ、月見団子。お供えする数は、その年の満月の数を数えて12個(うるう年は13個)、あるいは十五夜だから15個といわれています。月見団子の作り方や形は地域によって様々で、中にはあんこをのせる地方もあるそうです。

  • 中秋の名月は、里芋や大豆、栗などその年の秋の収穫に感謝する収穫祭でもあります。月見飾りにはそれらの秋の収穫物と共に、月見団子や稲穂に見立てたススキの穂を飾ります。ススキの穂は豊穣をもたらす月の神の依り代と考えられ、月見の時期はまだ稲刈り前なので、稲穂の代わりにススキの穂が飾られました。秋の田への感謝と、豊作の祈りが込められます。

    ススキの穂とともに、「秋の七草」も飾られます。
    萩、ススキ、葛、藤袴、ナデシコ、桔梗、オミナエシ。秋の深まりと共に少しずつ花開いていく七種の草花です。秋の七草は古くから親しまれ、『万葉集』のなかで山上憶良に歌われています。葛など蔓のある植物を飾ると、月の神様に通ずるといわれていました。

※七十二候は年により変動します。

illustration:みやしたゆみ

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