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今日は、地球を見守ってくれている衛星のひとつ「いぶき2号」が打ち上げられた日です。

「いぶき2号」は、温室効果ガス観測技術衛星である「いぶき」の後継機として誕生しました。

温室効果ガス、とは二酸化炭素やメタンなどのことをいいます。
たとえば、自動車や飛行機から出る排気ガスは二酸化炭素を大量に排出します。また、電気をつくるために石油や石炭、天然ガスを燃やしても温室効果ガスが発生します。

温室効果ガスには太陽からの熱を吸収する性質があるため、増えていくと地球の表面に熱がこもり、地球温暖化につながります。そして海面の上昇や生き物の絶滅危機、異常気象による食糧難や伝染病の増加などが引き起こされる可能性があります。

2009年、宇宙から地球の温室効果ガスを観測するため、当時世界最高性能の観測センサを搭載して「いぶき」は打ち上げられました。

そして、宇宙から温室効果ガスをひとつのセンサで測定し、正確で均一なデータを取得することで、温暖化について国際的に話し合う、国連気候変動枠組み条約の締約国会議で採択された「京都議定書」のための“共通のものさし”として貢献しました。

その後10年にわたって観測を続け、「いぶき」は国際的に高く評価されました。

2018年に打ち上げられた後継機の「いぶき2号」では、二酸化炭素とメタンに加えて一酸化炭素も観測できるようになりました。
さらに、自動的に雲を避けて観測をするという「インテリジェントポインティング機能」も加えられ、対象エリアに合わせた地上の観測をより高い精度で行えるようになりました。

「いぶき」「いぶき2号」による、世界中の温室効果ガスの観測結果は、新型コロナウイルス感染症による経済活動の変化の推移を知ることにも役立てられています。

そんな「いぶき2号」が他の衛星と大きく異なるところが、「宇宙」と「地球」の両側から観測を行うところです。

温室効果ガスのデータは様々な要素で変化するため、基準となるアメリカのネバダ州にある砂漠では「いぶき2号」が上空を飛んできた時に、地上からも観測を行います。

そして、観測された砂漠の光の波長と色を1週間かけて見ていき、衛星からのデータと地上のデータが正しく観測できているかどうかを毎年確認しています。

ネバダ州砂漠


ネバダ州の砂漠

温室効果ガスの測定には、火力発電所などひとつの場所を観測するにも、風上、発電所、風下のデータだけでなく、地形、風向き、風速などのデータも合わせて必要になるため、「いぶき2号」の運用担当者たちは場所を知る現地の人々に情報を提供してもらい、ネットワークをつくりながら観測パターンを決めているそうです。

こうして、新鮮でより精度の高いデータを求めて、地球と二人三脚で「いぶき2号」の観測は続いていくのです。

vixen

天体望遠鏡や双眼鏡、顕微鏡などの光学機器メーカー。「星を見せる会社」になるというビジョンのもと、製品の製造・販売にとどまらず、「宙ガール」「スターパーティ」などのライフスタイルを提唱しています。