5月の満月
三日月のような細い月が浮かぶ日、月の欠けた部分が、地球で反射した太陽光に照らされて、薄ぼんやりと見える現象を、地球照といいます。レオナルド・ダ・ヴィンチが解明したといわれ、西洋では「新しい月に抱かれた古い月」と呼ばれています。肉眼では少しわかりづらいですが、双眼鏡ならはっきりと観察できます。
観月の名所として知られる、京都市西京区桂につくられた八条宮家の別荘。春夏秋冬、四季の月を愛でる4つの茶室、中秋の名月を眺める書院の月見台、月の映り込みを楽しむ池など、月見のための様々な趣向が凝らされています。
満月の夜、海の中で粉雪のように舞う無数の卵。サンゴは、体内に光を感じるセンサーを持っていて、月明かりを感知することができます。最も明るい月の光が引き金になり、タイミングを合わせるかのように、産卵をはじめます。
日本三景を雪月花に例えると、松島は月にあたります。松尾芭蕉をはじめ、古来より多くの文人に愛されてきました。月見崎には、伊達家の月見御殿と呼ばれる観瀾亭があり、湾や島々にかかる絶景の月を眺めることができます。
月には風も雨もなく、地表の形はほとんど変わりません。数億年前に隕石が落ちた際にできたクレーターも、1969年に月面着陸に成功したアポロ11号の宇宙飛行士の足跡も、そのまま残っています。