


12月の満月
りんと澄み渡る夜空に月の光がさえ、まるで氷のように美しく見えることを、月の氷といいます。この頃は空気が澄み、月の光もいつもより明るく、くっきりと見ることができます。もやもやした気持ちも洗われるようです。四季折々で趣のことなる月を楽しみたいですね。月の光が水に映ってきらめく様子も、月の氷と。

美しい月夜の風景が描かれた月見そば。卵の黄身を月に見立て、月にかかる雲を白身、夜空を海苔、月の光に浮かぶ山をかまぼこ、すすきを三つ葉などで表現しています。日常の食べ物に月を取り込んだ、先人の粋な遊び心を感じることができます。今年の年越しそばに、月見そばはいかがでしょうか。

月は地球の周りを回る唯一の衛星ですが、太陽系のほかの惑星の中にも衛星を連れているものがあります。特に巨大な木星は、ガリレオが発見したガリレオ惑星と呼ばれる4大衛星をはじめ、大小65個の衛星を引き連れています。もし木星からそれらを見ることができたら、どんな世界が広がっているのか、想像したらわくわくしてしまいます。

夜空に高く浮かぶ月。目を凝らしてよく観察してみると、月のもようやクレーターを見ることができます。もっとよく月を見てみたい!という方は、望遠鏡がおすすめです。月は地球から望遠鏡で見て、クレーター、山、海、谷など表面の地形まで分かる唯一の天体です。月で餅つきをするうさぎの顔にあたる、アポロ11号が着陸した地点「静かの海」を探していざ月世界探検へ!

生命の起源には様々な説がありますが、有力な説のひとつに「海」から誕生したというものがあります。月の満ち欠けによる潮の満ち引きによって、海の中で様々な物質が混ざり、生命が誕生したとする説です。月がなければ、私たち人類はもちろん、生命そのものが生まれなかったかもしれません。
