1月の満月
新月から次の新月までの満ち欠けの1周期は約29.5日。新月からの経過日数は「月齢(げつれい)」であらわされ、新月を月齢0とし、およそ上弦が月齢7、満月が15、下弦が22となります。その月の最初の日を「ついたち」といいますが、その語源は「月立ち」からきているといわれています。「立ち」は「現れる」という意味で、月齢0の新月の別名「朔(さく・ついたち)」がその由来です。
月は地球から約38万km先にあります。なんだか想像がつきませんが、これは飛行機(1000km/h)なら約16日、車(80km/h)なら約6か月、徒歩(4km/h)なら約11年かかる距離だといわれています。最近では月旅行や移住の話も現実味を帯びてきましたが、誰でも気軽に月旅行できる日は、まだまだ遠そうですね。
古代ローマでは、最初の月(二日月か、三日月のこと)が姿を現すと人々に知らせていたそうです。「見えたぞ!」と呼び集めることを「カロ(calo)」といい、月が見えた日、つまり朔日を「カレンダエ(calendae)」といいました。これが英語の「カレンダー(calendar)」の語源になったといわれています。
月から見る地球は、地球から見る月の約4倍の大きさ、約16倍の面積。肉眼で、6大陸まで見ることができます。さらに月から日本列島を双眼鏡でのぞけば、富士山の初冠雪、信州の紅葉の見ごろまでわかるそうです。きっと、素敵な眺めでしょうね。自然豊かな地球の美しさをあらためて感じることができそうです。
冬の満月は、空高く、ほぼ頭の真上にまで昇ります。冬は気温が低く、透明度が増すため月の光もさえ渡ります。このように、月が天頂で煌々(こうこう)と輝く様子を「月天心」といいます。夜空にキンと鋭く輝く月はまるで一粒のダイヤモンドのよう。風邪を引かないように厚着をしたら、冬の月見もまたよいものですね。