書籍「日本の色辞典」
美しい伝統色の本をご紹介します
WEBサイト「暦生活」でライターとして記事を書いてくださっている染織家・染司よしおか6代目の吉岡更紗さん。
今回は、お父様である先代・故吉岡幸雄さんが書かれた本をご紹介します。
暦生活編集部から見たおすすめポイントや吉岡更紗さんからのコメントを交えながら、本屋さんでパラパラめくっているみたいに、お気軽にご覧ください。
『日本の色辞典』
日本の色を生業にされた染織家が書かれた、知識や思いが凝縮された一冊。
読み進めていると、とても貴重で丁寧な解説文に引き込まれます。
歴史解説も豊富で、色の成り立ちやあり方、使われ方などがよく分かります。
写真も多く掲載され、自然の風景から季節も感じられます。日本の色や歴史、文化に興味のある方にとてもおすすめです。
日本の伝統や文化を感じさせる、美しい本です。背筋がピンと伸びるよう。
どんな色の物語に出会えるのだろう。
珊瑚色。とても好きな色です。
じっくり解説を読んでいると、知らなかったことがたくさん。
まるで色の博物館に来たような気持ちになります。
ところどころに美しい写真が挟まれており、日本の自然美を感じながら読み進めることができます。
この青空の写真、とても好きです。自然の色は素直で綺麗だと心から思います。
掲載されている色見本がとにかく美しい。自然由来の色だからか、どの色も優しい雰囲気です。
添えられている資料写真のひとつひとつが美しく、色に深みを与えてくれます。
解説や資料と一緒に色を見ると、最初に見た時とは違った印象を持ち、それがとても面白いんです。
何枚もの衣装を重ね、そこに四季折々の自然を映した襲(かさね)の色目。
紅梅、蝉の羽、紅葉、雪の下などそれぞれ名前を持ち、今の生活にも取り入れたいほど美しい色の組み合わせが並びます。
染織家・染司よしおか6代目の吉岡更紗(よしおかさらさ)さんからのコメント
日本の伝統色の内209色を色見本と共に詳しく解説した1冊。
現在、日本の伝統色に着目した書籍は数多くありますが、この本の魅力は色見本にあります。
すべて染司よしおかで天然染料を用い染められた布や紙を、ダイレクト製版という方法で直接印刷されています。(よく見ると生地目が見えます。)
辞典のようになっていますので、お好きな色からご覧いただき、色ごとに知識を深めていただき、日本の伝統色の奥深さをお楽しみください。
暦生活WEBサイト 吉岡更紗さんの「読み物」はこちらから
https://www.543life.com/tag/sarasayoshioka/
- ページ数
- 302ページ
- 著者
- 吉岡幸雄、福田伝士 (染色)
- 出版社
- 紫紅社