こんにちは。気象予報士の今井明子です。
虫の鳴き声で秋の訪れを感じるようになりました。
雄大な入道雲が立ち上る夏空から、バラエティ豊かな雲が彩る秋の空へと移ろい、空からも季節の変化を感じることができますよね。
さて、9月20日は空の日と定められているのをご存じでしょうか。

日本では1952年に民間航空が再開し、その40周年を記念して1992年に9月20日が空の日、9月20日~30日が空の旬間と定められたのです。
この時期は、例年だと全国各地で空港でイベントが開催されたり、管制塔などの空港施設ができたりします。
というわけで、今回は飛行機にちなんだ空のネタをひとつ。
飛行機といえば、飛行機雲ですね。
飛行機雲って不思議です。飛行機が飛んでいるときに出ていることもあれば、出ないこともある。出てもすぐに消えてしまうときもあれば、ぶくぶくと膨らんでしばらくその場に残ることもあります。

そもそも、飛行機雲は雲なんでしょうか。いや、あれは雲じゃないと思う人はきっと多いことでしょう。
でも、飛行機雲は雲と同じ、小さな水の粒の集まりなんです。
空に浮かぶ雲は、空気中の水蒸気が、空気中に漂っているチリやホコリを「核」にして水の粒に変化したものです。
そして、飛行機雲は、飛行機から出てくる排気ガスなどを「核」にして、同様に水蒸気が水の粒に変化したものです。

どうです? ほとんど変わりませんよね。
雲の粒の中に入っている「核」がもともとそのへんに漂っていたのか、それとも飛行機から排出されたかだけの違いです。
では、飛行機雲が出るときと出ないときにはどのような差があるのでしょうか。
答えは、空気中の水蒸気の量です。水蒸気の量が少なければ飛行機雲は出にくいですし、多ければ出やすくなります。さらに多くなると、飛行機雲が残ったまま消えにくくなります。

天気のことわざのなかには「飛行機雲ができると天気は下り坂」というものがあり、よく当たります。飛行機雲ができるということは、空気中の水蒸気が多く、雨を降らせるような雲もできやすい状態なのです。
まあそういうわけで、飛行機雲はれっきとした雲の一種。飛行機雲の出方や消え方を見ながらこれからの天気を予想してみてはいかがでしょうか。

今井明子
サイエンスライター・気象予報士
兵庫県出身、神奈川県在住。好きな季節はアウトドア・行楽シーズンまっさかりの初夏。大学時代はフィギュアスケート部に所属。鯉のいる池やレトロ建築をめぐって旅行・散歩するのが好き。
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