こんにちは。巫女ライターの紺野うみです。
11月23日は、国民の祝日である「勤労感謝の日」。
いつも一生懸命働いているすべての人に対する、感謝の気持ちを再確認できる日です。
それは、子どもから見れば一生懸命お仕事や家事・育児をしてくれる、お父さんやお母さんに「いつもありがとう」を伝える日かもしれません。そして、大人の立場であってもお互いの仕事に敬意を表して、感謝を言葉にすることを思い出す日でもあるのではないでしょうか。

この日が「国民の祝日」に制定されたのは、昭和23(1948)年のこと。
「勤労をたっとび、生産を祝い、国民がたがいに感謝しあう」という趣旨で生まれた祝日です。
私たちの暮らすこの社会は、すべての物事が「誰かの仕事」によって成り立っていると言っても、過言ではありません。
たとえば、私たちが口にする食べ物も、誰かが手塩にかけて育てたり採ったりしたものばかり。着ている衣服も、使っている道具も、誰かが一生懸命作ってくれたわけです。
どこかへ行くにしても電車やバスなどの交通機関を使いますし、電気やガスや水道も、必ず顔の見えない場所にそれらを届けてくれる人がいるのです。

でも、一つひとつ挙げていけば切りがないほど、私たちの暮らしは「誰かの仕事」によって成り立っているというのに――それらの多くは、いつしか心の中で「日常」に埋もれていきがちです。
だからこそ「勤労感謝の日」には、日本全体で「当たり前」になりかけているような物事の「有難さ」を見つめ直す、ものすごく大切な機会なのではないでしょうか。
ちなみに、11月23日はもうひとつ、日本人にとってとても大切な日であることをご存知でしょうか?
それは、天皇陛下のおられる宮中や全国各地の神社において、「新嘗祭(にいなめさい)」という五穀豊穣に感謝する重要な祭祀が行われる日。
「新嘗祭」とは、日本人にとって欠くことのできない「お米」が、今年も無事に実り収穫できたことに対して、神様への感謝を込めてその年の新穀をお供えする神聖な神事です。
日本に伝わる神道の神話によれば、私たちのご先祖様に稲作を授けてくださったのは、天上の世界にいらした太陽の女神、「天照大御神(あまてらすおおみかみ)様」だと伝えられています。

この日は、その子孫である天皇陛下が御自ら宮中の神殿に新米をお供えし、さらに神様と一緒にそのお米を口にすることで「神人共食(しんじんきょうしょく)」の儀式を行っているのです。
ですから、この日は人々の仕事ばかりではなく、八百万の神様からいただいた恵みにも、感謝を思い出すことができるわけですね。
どちらにも共通するのは、「感謝」の心です。どんな人にも、どんな恵みにも――「存在して当たり前」「してもらって当然」なものなど、ひとつもありません。
あなたもぜひ、この日はそれを思い起こす、素敵な一日にしてみてくださいね。そうすれば、きっとあなたをとりまく世界は、もっともっと輝いて見えるはずですよ。


紺野うみ
巫女ライター・神職見習い
東京出身、東京在住。好きな季節は、春。生き物たちが元気に動き出す、希望の季節。好きなことは、ものを書くこと、神社めぐり、自然散策。専門分野は神社・神道・生き方・心・自己分析に関する執筆活動。平日はライター、休日は巫女として神社で奉職中。
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