おはようございます、こんにちは。エッセイストの藤田華子です。
ゴールデンウィークの幕が開ける今日は「昭和の日」!
なのですが、実は「畳の日」にも制定されているんです。
そもそも4月29日って、これまでに何度も変遷を繰り返してきました。
昭和前半までは「天長節」、その後「天皇誕生日」、昭和天皇崩御後は自然の恩恵に感謝する「みどりの日」、そして2007年から「昭和の日」となりました。
「畳の日」は「昭和の日」と深い関係があるわけではなくて、ひとつまえの「みどり日」から、い草の美しい緑色を連想し全国畳産業振興会が制定しました。
いま「みどりの日」は5月4日になりましたが、かつての暦にちなんで「畳の日」は4月29日のままです。ちなみに「清掃の日」である9月24日も「畳の日」らしいです。1年に2回あるんですね。

ちょっとここで、想像してみてください。
畳にごろんと横になり、柔らかなタオルケットに包まってお昼寝をする。
優しい風が網戸から入ってきて、空にはゆったり雲が流れる。
起きたら頬に畳の目のあとがついていた、なんて懐かしい思い出です。

日本古来の畳は、そもそもは「ござ」のように薄い敷物でした。莚(むしろ)も、茣蓙(ござ)も、菰(こも)も、ひっくるめて畳と呼んでいたそうです。薄いので、使わないときは畳んで部屋の隅に置いていたから「たたむ」が変化して「たたみ」になったそう。
いまの形になったのは平安時代から。当時の貴族が「板の間に直接座ると痛い、何か解決策はないものか?」と言ったのかもしれません。厚みのある仕様になり、室町時代に入ると部屋全体に畳が敷き詰められている部屋も登場します。その頃から茶道が流行り始めた背景もあることでしょう。「正座にも畳は適している」という理由もあり広まっていったのではないかと思います。
そういえば私が結婚するとき、義両親が挨拶に来る日に向け、祖母が畳を張り替えてくれたことを思い出しました。畳屋さんもお祝いしてくれて、爽やかな香りのなか、みんなに祝われながらこの家を出るのだなあとじーんとしたものです。
畳は当たり前にあるものだけれど、畳職人さんは減っています。なかなか実家に帰れない今だから、思い切って部屋の一角を畳スペースにしてみようか。考えるだけでも、い草の香りがしてくるような気がします。


藤田華子
ライター・編集者
那須出身、東京在住。一年を通して「◯◯日和」を満喫することに幸せを感じますが、とくに服が軽い夏は気分がいいです。ふだんは本と将棋、銭湯と生き物を愛する編集者。ベリーダンサーのときは別の名です。
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