こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。
もう忘年会のシーズンですね。今年あったつらいことは年内に忘れ、新年をまっさらな気持ちで迎えられるように行われる宴会。ということですが、昨年に引き続き感染症の猛威に振り回された今年のつらさ、そう簡単に忘れてしまえるのだろうか……と躊躇する気持ちがあります。

みなさま、ほんとうに今年一年お疲れさまでした。忘れないことも忘れられないこともあるけれど、今年のできごとを誰かと会って話して、気持ちが和らぐ人が多くいますように、と願っています。
「年忘れ」という言葉がいつから使われていたのかを遡っていくと、室町時代の『看聞日記』がもっとも古いようです。そこには「及酒盛有乱舞。其興不少歳忘也」と書かれています。宴会をして乱舞するほど盛り上がり、まるで「年忘れ」のようだった、と。遥か昔の人びとも、年を忘れたいと思っていたのですね。

それから庶民にも広まっていき、明治時代後期、夏目漱石が書いた『我輩は猫である』に「忘年会」という言葉が注釈もなく登場しています。このころには、既に忘年会が世間に定着していたようです。
忘年会には、いろいろなスタイルがあるように思います。親族との集まり、親しい友だちとのささやかな会、企業などでの大規模な宴会。それから、オンラインでの忘年会も昨年は急増しましたよね。感染症も以前に比べると落ち着いてきましたが、まだ大人数で集まることは難しいようです。でも、ルールを守って少人数で楽しめる、と思うとうれしくなります。

わたしは、友だち数人と集まる忘年会が好きです。ちょっとノスタルジックな気分になる季節にゆったり語り合うと、普段とは違う話に転がっていくことがあるからかもしれません。学生のころから長く付き合ってきた友だちでさえ、これまで知らなかった一面を見せてくれることがあります。いつもより深く語り合う、そんな時間を過ごすと、息が白くなるほど寒い帰り道も胸にあたたかさが灯ります。

おいしいものを食べて楽しく語らって、別れ際に「よいお年を」と言って手を振る。そんな去年はできなかったひとときを、今年はじっくり味わえたらいいですね。それではみなさま、よいお年を。

栗田真希
ライター
横浜出身。現在は東京、丸ノ内線の終着駅である方南町でのほほんと暮らす。桜をはじめとした花々や山菜が芽吹く春が好き。カメラを持ってお出かけするのが趣味。OL、コピーライターを経て現在はおもにライターとして活動中。2015年準朝日広告賞受賞、フォトマスター検定準一級の資格を持つ。
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