もうすぐ今年も終わりですね。
大掃除をしながら、新年の準備で忙しくされている方も多いのではないでしょうか。
お正月といえば、門松にしめ縄、おせちなど色々ありますが、欠かせない正月飾りの一つに、「鏡餅」があります。鏡餅は、丸い大小2つのお餅をひと重ねにしたもので、上に橙(だいだい)がのっている、伝統的なお飾りです。
鏡餅はお正月にご先祖さまや年神さまをお迎えするために行われてきた風習で、飾るタイミングは、一般的に末広がりが縁起のいい「八」から、12月28日が最適とされていますが、早くても問題ないと言われています。

そもそもなぜ、お正月に「鏡餅」なのでしょうか。
詳しく意味や由来を知らなかったので調べてみました。
鏡餅のお餅が丸いのは一説によると、人の魂(心臓)を表したもので人間同士の「円満」、二つの重なりは、「1年をめでたく重ねる」意味があると言われています。
上に乗っている橙は、実が木から落ちずに年を越すことや、「代々家が繁栄するように」という語呂合わせから、飾られるようになったそうです。

ただ、鏡餅には「鏡」がありませんね。一体なぜ、こんな名前がついているのでしょうか。
それは、お餅の丸い形が「三種の神器」と呼ばれる円鏡に似ていたことと、昔から鏡は、神さまが宿る神聖なものとして大切に扱われてきたことから、鏡に見立てた餅を飾り、新年をお祝いするようになったと言われています。

また、お餅の原料になる「お米」は大変貴重なもの。特に昔は、お米を無事に収穫できるかどうかが、生命に関わる大切なことでした。そのため、貴重なお米をついてつくったお餅を供えることで、収穫への感謝と、豊作への願いを込めて飾るようになったと言われています。

さらに、鏡餅の下から垂れ下がる紅白の紙「御弊(ごへい)」は、赤は魔除けの意味で、四方に繁栄するように。餅の下に敷いてある四方が赤い縁取りの紙「四方紅(しほうべに)」は、天地四方を拝して災いを払い、1年の繁栄を願う意味が込められているのだそう。

こうして調べてみると、鏡餅には、実にたくさんの願いが込められていることが分かりますね。
さて、最後にもう一つ、忘れてはならない大事なイベントがあります。
それは、「食べること」です。鏡餅は食べることで、神さまの力をいただいて一年の無病息災を願うとも言われているので、ぜひ大切に楽しみたいですよね。
しょうゆをつけて磯部焼きにしてみたり、たっぷりの甘いきな粉をまぶしたり、ぷっくりと焼いて、お汁粉やお雑煮の主役で楽しんだり..。

小さなお餅に、たくさんの願いを込めて。
鏡餅とともに、皆さんも良いお年をお迎えください。

高根恭子
うつわ屋 店主・ライター
神奈川県出身、2019年に奈良市へ移住。
好きな季節は、春。梅や桜が咲いて外を散歩するのが楽しくなることと、誕生日が3月なので、毎年春を迎えることがうれしくて待ち遠しいです。奈良県生駒市高山町で「暮らしとうつわのお店 草々」をやっています。好きなものは、うつわ集め、あんこ(特に豆大福!)です。畑で野菜を育てています。
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