こんにちは。星空案内人の木原です。
10月29日の夜明け前の宙がほんのりと明るくなってくる時間帯に、お月様がちょっぴり欠ける部分月食が起こります。西の宙の低いところで、月が地平線に沈む準備をしながら月食が進んでいきます。
今回の月食は、月の1割ほどのみが隠れる小さな月食です。月食の開始は早朝の4時34分頃。食の最大は5時14分。5時53分頃には月食が終了します。ただ、6時には日の出となり、宙が一気に明るくなります。月食の最中も、天文薄明(てんもんはくめい)と呼ばれる、宙がふんわりと太陽の光で照らされる時間帯にあたるため、小さな月食を薄明りの中見るのはちょっと難しいかも。

それでも、宙で起こる小さな月食は宇宙の神秘そのものです。
双眼鏡があれば、少し欠けたお月様の姿を観察しやすくなります。双眼鏡は天体観察用のものでなくても、コンサートやハイキング用に買ったもので大丈夫。クッキーを誰かがかじったかのように欠けたお月様が見えるはずです。
月食は、太陽と地球、月が一直線に並ぶ奇跡的なタイミングに起こります。月が地球の影のどのあたりを通るかによっても、月食の名前が異なります。地球の影には濃い“本影”と、薄い“半影”があります。ほとんどの“月食”という言葉は、月が本影に入ったときの現象を示します。この本影に月の一部だけ入れば“部分月食”。本影に月がすっぽりと全部入れば“皆既月食”となります。

昨年の11月8日に皆既月食があったのですが皆さん覚えていますか?
あの時は、赤褐色になる月食だったのですが、今回の部分月食は異なる表情をお月様が見せてくれます。一言に月食と言っても、どれだけお月様が地球の影に隠れるかによって全く違う姿になるのです。

今でこそ、楽しみな天体ショーとして月食は認識されていますが、平安時代など昔は不吉な現象として月食はおそれられていました。月食が原因で改元がされた記録も残っていて、貴族や庶民の間では、月食の時の月の光を浴びると災いがやってくると言われていたほどです。災いが起こる科学的な根拠はありませんが、普段から親しんでいる月が変貌するわけですから、月食の仕組みを知らない当時の人たちが月食を怖いと感じてしまう気持ちは分かる気がします。

木原美智子
星空案内人
広島県出身。瀬戸内の宙を見て育ちました。好きな季節は、コスモスが咲き、凜とした空気が漂う秋。宙を見上げるのが好きなので、星だけじゃなく宙にあるもの、宙に関わる文化に興味があります。ペンギンと野球も好き。
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