こんにちは。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「蓮始開(はすはじめてひらく)」についてのお話です。
夏の夜、暗闇の中で蓮のつぼみがゆっくりとほころび、美しい花を咲かせます。
「蓮始開」は、そんな夏の夜の美しい営みを言葉にした七十二候です。
見る者を幽玄の世界へと誘う蓮の花は、朝の訪れとともに完全に開き、昼が過ぎるころには閉じてしまいます。そうやって3日ほど繰り返し花を咲かせたあとは、力尽きたように、そのまま花を開くことなく散っていきます。


「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という言葉がありますが、蓮は水底の地下茎から茎を伸ばし、水面に丸く綺麗な葉を浮かべます。そして、幾重もの花びらを開き、花を咲かせます。
蓮の原産地は、じつはよくわかっていないそうです。中国やインド、エジプトなどが候補に上がっていますが、未だ謎に包まれています。日本へは古くに中国からやってきました。奈良時代には蓮を鑑賞する催しが開かれていたようで、日本人との関わりはとても深い花です。

日本には、二千年蓮と呼ばれる「大賀蓮」がありますが、これは二千年前の弥生時代の種を、大賀一郎という植物学者が発芽させたもの。二千年前の種が発芽し、花を咲かせるなんて驚きです。蓮の種は外皮(がいひ)が厚いため、土の中で長い年月、発芽する力を蓄えられるそう。なんという生命の神秘。大賀蓮、ぜひとも一度この目で見てみたくなりました。

そんな蓮の花言葉は「清らかな心」「神聖」です。
見ていると心を清らかにしてくれそうな、美しい蓮にふさわしい花言葉ですね。
暑さが厳しくなる前の、涼やかな情景が目に浮かぶ綺麗な七十二候。
たった5日ほどの短い季節ですが、愛おしみ過ごすことができたらいいですね。

※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。

暦生活編集部
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