こんにちは。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「禾乃登(こくものすなわちみのる)」についてのお話です。
家の近くに田んぼがいくつかあるのですが、前を通るたびに実りつつある稲穂に季節の移り変わりを感じます。朝夕は虫の声が聞こえ、疲れた心をほぐしてくれるようです。
昨日から七十二候は「禾乃登(こくものすなわちみのる)」になりました。
稲穂がこぼれるように実り、しだいに熟していく頃です。毎年、9月2日頃から6日頃に訪れます。収穫の日に向けて、稲穂が日に日に色づいてゆく様子を観察するのが楽しい季節です。

風に吹かれ、さわさわとゆれる稲穂。リリリリリンと静かに聞こえる虫の声。
見ているとやわらかく、豊かな気持ちになる光景ですが、同時に台風の襲来が多い季節でもあるので、農家の方は油断できません。そのため古くから、風をおさめ、無事に収穫できることを祈り、各地で風鎮祭が行われます。


「禾乃登(こくものすなわちみのる)」の「禾」は「のぎ」と読みます。あまり馴染みがありませんが、禾とは、稲の穂先にある毛のことをいい、麦や粟(あわ)などの穀物の総称でもあります。もともと穂をたらした稲を描いた象形文字だったそうです。そう言われてみると、だんだんと稲穂に見えてくるような…。

収穫はもう少し先ですが、今年も新米が楽しみな季節が近づいてきましたね。そして、「海の米」と呼ばれるある魚も旬の時期を迎えようとしています。それは、日本人に馴染み深いイワシ。

日本の食卓に欠かせないイワシですが、8月から10月頃のイワシは脂ののりがよく、とても美味しいといわれています。「海の米」「海の牧草」といわれるのは、海の生態系を支えるタンパク質源だということから。世界中の海の生態系をイワシが支えています。「海の米」と呼ばれるのも納得ですね。刺身や煮付け、塩焼きにマリネ、なめろうなど、どんな食べ方をしても美味しくいただけます。

これからどんどん秋らしくなり、過ごしやすい日が増えていきます。そうなると、食欲も増してきますよね。旬のものをいただき、時には景色を楽しみ、心と身体を満たしつつ、訪れる季節のひとつひとつを大切に過ごせたらいいなと思います。
※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。

暦生活編集部
日本の季節を楽しむ暮らし「暦生活」。暮らしのなかにある、季節の行事や旬のものを学びながら、毎日お届けしています。日常の季節感を切り取る #暦生活写真部 での投稿も募集中。暦生活の輪を少しずつ広げていきたいと思います。
暦生活のお店
-
書籍「日本を味わう 366日の旬のもの図鑑」
2,860円(税260円) -
京の音「聴色(ゆるしいろ)」 / 染料インク
2,200円(税200円) -
京の音「青碧(せいへき)」 / 染料インク
2,200円(税200円) -
書籍「手づくり二十四節気」
1,760円(税160円) -
Fonte ガラスペン
1,155円(税105円) -
Fonte 筆ペン
1,155円(税105円) -
注染手ぬぐい「貝合わせ雛」 / かまわぬ
1,320円(税120円) -
注染手ぬぐい「つるし雛 生成」 / かまわぬ
1,320円(税120円) -
注染手ぬぐい「板チョコ」 / かまわぬ
1,100円(税100円) -
注染手ぬぐい「コーヒー豆 チョコビーンズ」 / かまわぬ
1,320円(税120円) -
注染手ぬぐい「弁慶縞 チョコレート」 / かまわぬ
1,650円(税150円) -
玄米リラックスアイピロー
2,530円(税230円) -
玄米リラックスねこピロー
2,530円(税230円) -
注染手ぬぐい「snow dome」 / にじゆら
1,210円(税110円) -
ギフトラッピング【2023年】俳句の日めくりカレンダー / 限定スタンド付
2,420円(税220円)