こんにちは。暦生活編集部です。
今日は二十四節気の「白露(はくろ)」についてのお話です。
9月にはいり、身の回りでも「小さな秋」を感じられるようになってきました。
朝、家を出て空を見上げるとき。帰り道、虫の声に耳をすますとき。
特に最近は朝の空を見上げるのが好きで、毎日の日課になっています。「今日も、いい1日にしていきたいな」と前向きな言葉を自分にかけながら。
空にとけこむようにスーッと伸びていくうすい雲や、頬にあたるやさしい風に、1年でいちばん好きな季節がやってきたなあと、つい嬉しくなってしまいます。
今日から、二十四節気は「白露(はくろ)」へ。
二十四節気をはじめて知ったときから、心惹かれる白露。漢字の並びや、声に出したときの音がとても綺麗だと思います。
白露の頃、秋の気配がいっそう色濃くなり、野の草に「しらつゆ」が宿りはじめます。しらつゆは日の光を浴び、白く光って見えます。ようやく残暑も落ち着き、朝夕の涼しさが心地よく感じられます。
「チチチ」と鶺鴒(せきれい)が鳴きはじめ、春先にやってきたツバメは南の島へ帰ってゆきます。身近な食品売り場には秋の野菜や果物がならび、食卓も秋の装いへ。
秋の野には、季節の深まりとともに「秋の七草」と呼ばれる草花が見られます。「春の七草」は七草がゆにしていただきますが、秋の七草は目で見て楽しみます。
- 萩(はぎ)
- 薄(すすき)
- 葛(くず)
- 藤袴(ふじばかま)
- 撫子(なでしこ)
- 桔梗(ききょう)
- 女郎花(おみなえし)
古くから親しまれ、『万葉集』のなかで山上憶良(やまのうえのおくら)に歌われています。
朝顔は、桔梗のことであるといわれ、秋の七草のひとつに数えられています。
秋の野に咲き、品を感じさせる秋の七草。
どんな花が秋の七草に数えられているのか、知ることでとても身近に感じられるようになります。移り変わる季節に興味を持つことで、今まで見過ごしていた日本の美しい表情に気づきます。それがなんだかとても楽しいことに感じられます。
※二十四節気(にじゅうしせっき)は、日本の1年を24等分し、立春からはじまり大寒で締めくくられる、約15日ごとに移ろう細やかな季節です。
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