小寒しょうかん

二十四節気と七十二候 2021.01.06

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こんにちは。暦生活編集部です。
今日は二十四節気の「小寒」(しょうかん)についてのお話です。

みなさまは、どのようなお正月を過ごされましたか?
今年は極力外には出ずに、家で過ごされた方も多かったのではないでしょうか。
わたしは、初日の出参りや買い出し以外は基本的に家で過ごして、映画を見たり子どもと遊んだり、家族との時間を楽しみました。

京都 桂川・松尾橋からの初日の出

昼間はまだあたたかい時間もありますが、朝晩はぐっと冷え込み、少しずつ寒さも極まってきているように思います。昨日から二十四節気は小寒(しょうかん)。「寒」の季節になりました。寒とは、暦の上で寒さがもっとも厳しくなる頃。小寒と大寒(だいかん)の約30日間のことで、立春の前日までとされています。

寒は別名「寒中・寒の内」ともいい、武道や芸事の「寒稽古」や「寒中水泳」なども寒に行われます。また、年賀状の返事が遅くなってしまった、事情によって出せなかった時は、この時期に「寒中見舞い」を書いて出すといいですね。

小寒と大寒のように、二十四節気では「小」と「大」が対になっているものがあります。夏の小暑と大暑、冬の小雪と大雪、そして小寒と大寒。この「小」は「いよいよ」という意味を持ち、小暑は「いよいよ本格的に暑くなる」、小雪は「いよいよ雪が降り出す」小寒は「いよいよ寒さが厳しくなる」という具合です。小寒の時期でもすでにかなり寒いのですが、半月後にはさらに寒さの厳しい大寒が控えています。

この時期に伝わる言い伝えに、「寒九の水」(かんくのみず)というものがあります。

小寒から9日目に汲む水を寒九の水と呼び、1年でいちばん澄んでいる水といわれています。寒九の水で薬を飲むとよいといわれていたり、お酒の「寒仕込み」の仕込み水として使用されます。

小寒、大寒は寒さがとても厳しい時期ですが、空気も水も空もキンと澄んでいます。その様子はとても美しく、静かに落ち着いた気持ちにさせてくれます。
新しく始まったばかりの年を慈しみながら、毎日丁寧に暮らせたらいいなあと思います。

※二十四節気(にじゅうしせっき)は、日本の1年を24等分し、立春からはじまり大寒で締めくくられる、約15日ごとに移ろう細やかな季節です。

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暦生活編集部

日本の季節を楽しむ暮らし「暦生活」。暮らしのなかにある、季節の行事や旬のものを学びながら、毎日お届けしています。日常の季節感を切り取る #暦生活写真部 での投稿も募集中。暦生活の輪を少しずつ広げていきたいと思います。

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