芹乃栄せりすなわちさかう

二十四節気と七十二候 2021.01.07

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おはようございます。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「芹乃栄」(せりすなわちさかう)についてのお話です。

1月7日は「七草」。朝に七草粥をいただく方も多いと思います。
「芹乃栄」(せりすなわちさかう)は、春の七草のひとつ、芹(せり)にまつわる七十二候です。芹が冷たい沢の水辺で群れ生えてくる頃で、1月5日から9日がその季節になります。

芹は日本原産の多年草であり、水田の畔道、沢や河川の水ぎわなどに群れて繁殖しています。
『日本書紀』や『万葉集』にもその名が見られることから、古くから私たちと親しみのあった植物だったことが分かります。

芹の独特の強い香りには、胃を丈夫にし、食欲増進、解熱などの効果があるそうです。七草粥に芹を入れるのは、理にかなったことなのですね。年末年始のご馳走で弱った胃を助けてくれるのは、嬉しいことです。ちなみに、「せり」という名前の由来は、若葉が「競り合う」ように群生することから名付けられました。

春の七草は、芹の他にどんな植物が数えられているかご存知でしょうか。
芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべら)・仏の座(ほとけのざ)・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)の7種が春の七草。

なずなはペンペン草、ごぎょうはハハコグサ、はこべらははこべ、仏の座はタビラコ、すずなは蕪(かぶ)、すずしろは大根のこと。

七草の日にこれらの野菜が入ったお粥をいただくと、邪気を払い万病を除くといわれています。
スーパーや八百屋さんでは、春の七草セットが売られているので、お手軽に七草粥を作ることができますね。ありがたいです。朝は時間がなくても、お昼でも、夜でもいいと思います。無理のない範囲で、日本の暦文化を楽しめたらいいですね。

多くの地方では7日までを松の内とし、正月飾りをしまいます。お正月もそろそろお終いという気になって少し寂しいですが、移り変わる季節とともに、私たちも少しずつ、また動き始めていかないといけませんね。

※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。

和菓子ばこ -冬のおふくわけ-

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暦生活編集部

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