こんにちは。暦生活編集部です。
今日は七十二候の「水沢腹堅」(さわみずこおりつめる)についてのお話です。
日に日に寒さが増していくようで、毎日マフラーもコートも手放せませんね。七十二候は今日から「水沢腹堅」(さわみずこおりつめる)。いかにも寒そうな名前です。あまりの寒さに、沢の水も凍りつき、厚く氷が張っている頃。1月25〜29日頃の季節ですが、ニュースなどで最低気温の記録が聞こえてくるのも、この時期が多いようです。
池やバケツの水などに氷が張っている様子はとても寒そうで、今がいちばん寒い時期なのだということを思い知らされます。ただ、日は少しずつ伸び、明るい時間帯も長くなったことで、どことなく冬の終わりも意識する頃になりました。
ほんの少しずつだけど、たしかに変化していく。そしていつしか春になり、夏になり、秋になり、冬に戻っていく。暦も、日々の積み重ねなのだと感じます。
冬の言葉はとりわけ美しく好きなものが多いですが、その中でも「ひだまり」という言葉がお気に入りです。聞くと、やわらかく優しい気持ちになりませんか?
ひだまりは、日当たりがよく、暖かい場所のこと。日があたっている、特定の狭い範囲をさす言葉です。
春のぬくもりを含んだあたたかな日が、寒さで冷たくなった地面をそっと優しくあたためる。そんな光景を見たり想像したりすると、忙しい日々の中に癒しを見つけたようでほっとします。思わずそこに手をあててみたくなるような、冬の楽しみのひとつですね。日を受けた草花たちも、土も、アスファルトですら嬉しそうです。
ついつい春の訪れが待ち遠しくなってしまいますが、雪や氷が作り出す景色も、とても美しく素晴らしいもの。この季節でしか味わえない楽しみを、あともう少しの間堪能しつつ、新しい季節へ向けていろいろ準備していこうと思います。
みなさまにも、素敵な春が訪れますように祈っています。
※七十二候(しちじゅうにこう)は、日本の1年を72等分し、季節それぞれのできごとをそのまま名前にした、約5日ごとに移ろう細やかな季節です。
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