手づくり二十四節気/春分しゅんぶん

二十四節気と七十二候 2022.03.21

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春だ、発芽だ、スプラウトだ!

春分ですね。春のお彼岸。いよいよ本格的な春の始まりです。
あたりの様子も春めいてきて、少しずつ木々の梢や草地にも、緑が増えているように感じられます。

前からやってみたいと思っていた発芽豆づくり。気温も上がってきたので挑戦することにしました。発芽豆だけでなく、かいわれタイプもつくってみます。まとめて何種類もの豆や野菜の種を買ったので、張り切って、いざスタート。

スプラウト、発芽した芽は栄養たっぷり。代表的なカイワレ大根も、ビタミンCと葉酸が成熟した大根の3,4倍もあるそうです。これは始めるにしくはない。

準備するのは、種のほかには栽培容器。発芽豆のほうは、広口ビンに、蓋にするネットを1枚。わたくしは、みかんが入っていたネットを使いました。このネットは、ビンの口で輪ゴムを使って留めます。かいわれタイプなら、浅めの小さな鉢や、野菜のプラ容器なども使えるようです。

まずは青エンドウの発芽豆を。
カップ4分の1の豆を水でざっと洗ったら、広口ビンに入れます。そこに、4倍量の水を入れ、ネットで蓋をして約10時間浸けます。10時間も水に浸けておくと、豆がだいぶふっくらしてきますね。早くも発芽してきそうな予感です。

浸けておいた水を切って、豆を水洗いします。豆を洗い終わったら、ネットの蓋が下になるようにビンを逆さにして置きます。1日に2度これを繰り返すと、翌日くらいには発芽が見られ、その翌日にはもう出来上がり。白いヒゲのような芽がチョロリと伸びて、食べごろです。豆を洗うたびに、乾いていた豆が潤うとともにどんどん目を覚まします。発芽してくるのを実際に目にするのは、ちょっとした感動です。愛おしくて面白くって、目が離せません。

発芽豆は、火を通さなくても生で食べられます。サラダに入れたりサンドイッチの具にしたり。スープやカレーに入れてもポリポリといい味わい。
青エンドウが出来上がったら、すぐに次はひよこ豆、そしてお次はレンズ豆。育てる喜び、食べるありがたさ。休んでいる場合ではありません。こうなったら発芽豆マラソンです。

いっぽうかいわれタイプもすくすく育って可愛らしい。ハーブ用の小さな鉢があるので、これに細かなバーミキュライトを薄く引いてその上に蒔きました。まずはブロッコリーをスプラウト。
毎日水やりを続けて、1週間で食べごろに。乾いていた種が、水を含んで柔らかになり、芽を出すまでをじっくり見届けられます。待ちきれなくて芽が出て3日くらいで一部を食べてしまいましたが、それはそれで栄養たっぷりでいいようです。

青エンドウの発芽豆を試したので、今度はかいわれタイプで育てようと思っています。これで芽が出たら正真正銘の豆苗です。塩炒めにしてたっぷり食べたい。
ああ、今から楽しみで仕方がありません。

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平野恵理子

イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。

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