七十二候「天地始粛(てんちはじめてさむし)」を迎えました。
秋の気配が少しずつ漂い始め、虫の音も次第に大きくなってくる頃ですが、この時期は台風が来る前の猛暑になることが多く、日中は気温が上がり、残暑の厳しい日が続きます。
育ちの遅い私の田んぼでは、この最後の強い熱射を浴びることでなんとか実りを迎えることができるので、有難い晴天でもあります。

とはいえ、見回してみれば、夏までは茶色だったアキアカネもすっかり赤くなっていますし、田んぼの周辺はもうすっかり秋の花に埋め尽くされています。今回はその中からいくつかご紹介します。
田んぼの畦は、基本的に露草と赤まんま(イヌタデ)の群生地に変わっています。露草も赤まんまも秋の季語。小さな草花が群生する、まさに花野の季節です。

うす紫が美しいアキノタムラソウ(秋の田村草)。名前の通り、初秋の花です。

あまりにも薬効の効き目があるために、いかめしい名前になってしまったゲンノショウコ(現之証拠)。この繊細で可憐な花が咲き出すと、秋の証拠です。

流れるようなラインが美しいキンミズヒキ(金水引)です。

葛の花です。葛(くず)は繁殖力が強く、害草扱いされていますが、「秋の七草」のひとつ。ピンクの愛らしい花を咲かせています。

濃い紫のコナギ(小水葱)は、代表的な水田雑草です。田植えの除草は主にこれを取り除くのに苦労するのですが、取り損ねてしまうと、秋にハッとするような濃い紫の花を咲かせます。

野葡萄の実も色づいてきました。毎年、美しいなと思う光景です。

澄んだ空にそよぐススキの穂が銀箔に輝いています。

青栗も落ちていました。サンゴのような枝はミズキの実です。鳥たちに大人気の実で、冬眠前の熊もよく食べます。

最後に、田んぼで鳴いていた虫の声をお届けします。「フィリリリリ」と鳴いているのはカンタン(邯鄲)ではないかとおもいます。
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