唐辛子で魔除けの飾りを
小雪、本格的な冬が近づいてきました。木々の葉も色づきを増して、裸木にならんとしている木も多くなってきました。気づけば、高い山は白くカバーされています。そろそろ雪の季節ですね。

雪の白に映える色、それは赤。赤の色は、魔除けにも使われます。災厄除けとして使われてきた赤は、唐辛子飾りの魔除をはじめ、年中の節目に食される小豆の赤、昔の疱瘡除けの赤い人形など、いろいろあります。
身近なところでは、やはり唐辛子の赤。秋の終わりから晩秋まで、近所では真っ赤な鷹の爪の束が多く出回ります。これを大量に買って干しておきました。鷹の爪は、唐辛子の中でもかなり辛い種類ですね。ツヤツヤとした鮮やかな赤が魅力的です。

干しておいた鷹の爪が乾いてきたので、瓶に入れて保存しますが、こんなにきれいな赤い唐辛子をすべてしまってしまうのはもったいない。ちょっと飾りを作ってみましょう。
もうずいぶん前に、東京のお花屋さんで鷹の爪の魔除けを見つけたときは感激でした。鷹の爪を藁でイカダ状につなげているものです。その美しさに惹かれて即購入。それからは、自分で真似して作ってもみました。藁は手に入らなかったので、麻紐や撚り紐を使って見様見真似で。これは家の出入り口や窓に吊るして魔除けにします。

今回はクリスマスも近いので、イカダだけではなく、ひとつはリース状に丸く仕上げました。さいごにオーナメントのボールをつけて、クリスマスの雰囲気に。これは台所の棚に飾りましょう。

クリスマスまではそのまま大事に飾っておいて、そのあとは食用に。リースから一本ずつ抜き取ってお料理に使わせてもらいます。辛い物好きなので、1本ずつとはいかず、料理によっては一度に4、5本使うこともありましょう。でも大丈夫、一年間たっぷり使う分は仕入れましたので。ケチケチしないでたっぷり使って適度なカプサイシンを摂取します。これで体も温まるというものです。

生のものよりも、乾いた唐辛子は触ってもそれほど辛味は手につきません。
が、飾りを作るのにたくさん触った指先はやはり危険。その手で目をこすったり、ペットを撫でたりしないように注意してくださいね。

平野恵理子
イラストレーター、エッセイスト
1961年静岡県生まれ。著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『歳時記おしながき』『こんな、季節の味ばなし』ほか多数。好きな季節は、季節の変わり目。現在は八ヶ岳南麓在住。
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