遷宮歳時記|写真家 増浦行仁さんによる遷宮のコラム

1月のおはなし 福神祭(ふくじんさい)

2014

  • 7月 御塩づくりのこと
  • 8月 お白石持ち行事とは?
  • 9月 抜穂祭
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  • 御園祭
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出雲大社の福神祭(ふくじんさい)【旧暦大晦日から元旦】(平成27年2月18日〜19日)

出雲大社の福神祭は、旧暦の大晦日から元旦にかけて、大勢の方が夜通し神楽殿にお籠もりし、福の神として崇敬される「だいこくさま」こと大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)さまから、新年のお福、よいご縁を頂くお祭りです。

近頃では大晦日の夜中、日付が代わり元旦になると同時に初詣をされる方が増えてきましたが、昔は大晦日の夜は外出せずに神社や家に忌み籠もって、眠らずに夜通し過ごし「年神様」をお迎えするというのが慣わしだったようです。

年神様とは今年一年の豊かな実りをもたらしてくださる神様で、門松や鏡餅も、もとはこの年神様をお迎えするためのものでした。

福神祭はそのような昔からのお正月の伝統を受け継いでいるお祭りと言えるでしょう。

雪の御本殿

旧暦大晦日の夜から、神楽殿の大広間に人がどんどん集まりだします。多くの方が「新年のご祈願」を納められ、これが何時間も続きます。そして年が明けて、旧元旦の子の刻(午前1時)になると、福神祭のお祭りが始まります。

この夜だけが神楽殿内に忌籠もることが許されることから、俗に「子(ね)の刻まいり」あるいは「ねごもりまつり」ともいわれています。

神楽殿の祭壇

そして、お祭りが終わるやいなや、神楽殿内に張り巡らされたしめ縄の紙垂の取り合いが始まります。
この紙垂を頂くと、今年一年五穀豊穣、家内安全のご利益があると言われいるからです。

昔ながらのお正月の事にふれたこの機会に、おせち料理や色々な正月飾りの由来を調べてみるのもいいかもしれませんね。
みなさん、今年もよろしくお願いいたします。

遷宮とは 写真家 増浦行仁プロフィール

7月のおはなし「御塩づくりのこと」

8月のおはなし「お白石持行事とは?」

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10月のおはなし「神嘗祭(かんなめさい)」

11月のおはなし「神迎祭(かみむかえさい)」

12月のおはなし「大祓(おおはらい)」

1月のおはなし「福神祭(ふくじんさい)」

2月のおはなし「祈年祭(きねんさい)」

3月のおはなし「御園祭(みそのさい)」

4月のおはなし「神田下種祭(しんでんげしゅさい)」

5月のおはなし「神御衣祭(かんみそさい)」

6月のおはなし「涼殿祭(すずみどのまつり)」

 
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