出雲大社の福神祭(ふくじんさい)【旧暦大晦日から元旦】(平成27年2月18日〜19日)
出雲大社の福神祭は、旧暦の大晦日から元旦にかけて、大勢の方が夜通し神楽殿にお籠もりし、福の神として崇敬される「だいこくさま」こと大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)さまから、新年のお福、よいご縁を頂くお祭りです。
近頃では大晦日の夜中、日付が代わり元旦になると同時に初詣をされる方が増えてきましたが、昔は大晦日の夜は外出せずに神社や家に忌み籠もって、眠らずに夜通し過ごし「年神様」をお迎えするというのが慣わしだったようです。
年神様とは今年一年の豊かな実りをもたらしてくださる神様で、門松や鏡餅も、もとはこの年神様をお迎えするためのものでした。
福神祭はそのような昔からのお正月の伝統を受け継いでいるお祭りと言えるでしょう。
旧暦大晦日の夜から、神楽殿の大広間に人がどんどん集まりだします。多くの方が「新年のご祈願」を納められ、これが何時間も続きます。そして年が明けて、旧元旦の子の刻(午前1時)になると、福神祭のお祭りが始まります。
この夜だけが神楽殿内に忌籠もることが許されることから、俗に「子(ね)の刻まいり」あるいは「ねごもりまつり」ともいわれています。
そして、お祭りが終わるやいなや、神楽殿内に張り巡らされたしめ縄の紙垂の取り合いが始まります。
この紙垂を頂くと、今年一年五穀豊穣、家内安全のご利益があると言われいるからです。
昔ながらのお正月の事にふれたこの機会に、おせち料理や色々な正月飾りの由来を調べてみるのもいいかもしれませんね。
みなさん、今年もよろしくお願いいたします。
二十四節気と七十二候をその季節の旬とともに紹介します。
是非ご覧ください。>>>二十四節気と七十二候
和文化研究家 高月美樹さんによる
季節の和暦コラム>>>和暦コラム
和文化研究家 高月美樹さんによる
旬の食を紹介するコラム>>>旬のコラム