神嘗祭は、神宮のお祭りの中で最も重要なお祭りです。
神が嘗める(食べる)とは、その年に収穫された新穀を天照大神に供え、感謝を捧げるというもの。 6月・12月の月次祭(つきなみさい)とともに「三節祭(さんせつさい)」ともいわれます。 また、「神嘗正月」(神宮のお正月)とも呼ばれ、祭器具等をできるかぎり新しくします。
豊穣を感謝するとともに更なるご神徳をいただくというところに、このお祭りの意義があります。
神嘗祭のときに、内宮、外宮の正宮や、別宮の御垣(みかき)に稲束が掛けられます。 これを懸税(かけちから)と呼びます。 貨幣社会の今とは違い、古代にあってはお米を税金として納めました。 伊勢神宮もかつては神領民からの税や役夫工米(やくぶくまい)で支えられていましたから、その名残といえるのでしょう。 内宮、外宮の正宮の御垣に掛けられた紙垂(しで)のついた根付きの稲束は、天皇陛下が皇居で育てられたお初穂です。
税の「税」は、「ちから」と読みます。まさに稲は人々の「ちから」なのですね。
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