こどもの読書週間

旬のもの 2020.05.03

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こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。

お家におこもりする時間が増えているこのごろ。じっくり本を読んで過ごしてみませんか?

じつは4月23日~5月12日の約3週間は、『こどもの読書週間』と定められているんです。

1959年(昭和34年)にはじまった、『こどもの読書週間』。読書推進運動協議会が主催しています。「若い人に贈る読書のすすめ」として、毎年中学生・高校生向けのブックリストをリーフレットとして配っているのですが、PDFになって公開されているので、お家にいても見ることができます。

このブックリストに目を通すと、去年ドラマ化された「ノーサイド・ゲーム」の原作や、本屋大賞ノンフィクション本大賞に選ばれた「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」など、大人でも楽しめる本ばかり。さまざまな出版社の小説、新書、エッセイ……ジャンルも多岐に渡ります。

ゆっくり読書をしたい、または子どもに本をおすすめしたい……けれど、どこから手をつけよう? そんな風に思っている方の選書にぴったりです。

本を読むことがふだんない方は、まず「青空文庫」で読書を楽しんでみるのはいかがでしょう?「青空文庫」は著作権が消滅した作品や著者が許諾した作品のテキストを公開している、インターネット上の電子図書館です。わたしはスマホのアプリをダウンロードして利用しています。

明治期から昭和初期の作品が多く、日本人作家では夏目漱石、芥川龍之介、宮沢賢治、太宰治、江戸川乱歩など文豪の作品を手軽に読めます。

わたしはこの読書週間に、青空文庫にある作品で、哲学者の三木清による「如何に読書すべきか」を読み返してみました。中編作品で1時間もあれば読了できるかなと思います。「読書と人生」という1974(昭和49)年10月30日発行された新潮文庫に収録されていたもので、こんな風に書かれています。

読書は他の娯楽のように相手を要しないのである。ひとはひとりで読書の楽しみを味うことができる。いな、東西古今のあらゆるすぐれた人に接することができるというのは読書における大きな悦びでなければならぬ。読書の時間を作るために、無駄に忙しくなっている生活を整理することができたならば、人生はそれだけ豊富になるであろう。読書は心に落着きを与える。そのことだけから考えても、落着きを失っている現代の生活にとって読書の有する意義は大きいであろう。

時代を超えて、外出の自粛が求められている今読むと、新しい気づきがある言葉です。

本との出会いは、著者をはじめ本を世に送り出してきた人びととの出会いでもあります。会いたい人と直接会うことのできない辛抱のときですが、この春は本の中で誰かと語らう時間を大切にしたいと思います。

あなたが選ぶ、おすすめの一冊はなんですか?

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栗田真希

ライター
横浜出身。現在は東京、丸ノ内線の終着駅である方南町でのほほんと暮らす。桜をはじめとした花々や山菜が芽吹く春が好き。カメラを持ってお出かけするのが趣味。OL、コピーライターを経て現在はおもにライターとして活動中。2015年準朝日広告賞受賞、フォトマスター検定準一級の資格を持つ。

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