柔らかかった日差しもだんだんと鋭くなり、ちょっとした外出でも日焼けが気になり始めたライターのカナエです。爽やかな気温で過ごしやすい今は、散歩や山登りなど、自然を感じるアクティビティが楽しめる気持ちの良いシーズンですよね。
この季節に楽しめるお花は「ツツジ」。
初夏の眩しい光を浴びて鮮やかに輝く華やかな赤やピンクの花は存在感があり目を引きます。
ツツジは、日本や中国などの東アジアに多く自生している花木。日本では、群馬県館林市のつつじが岡公園にあるヤマツツジは樹齢800年以上、万葉集にもツツジを詠んだ歌が何首もあり、古くから親しまれてきました。

もともとは山で自生している種ですが、観賞用の花木としての歴史も長く、江戸時代の頃より品種改良が繰り返されており、ものすごく種類が豊富です。実はわたしたちが「ツツジ」だと思っているものも、実際には「サツキ」だったり、西洋種の「アザレア」だったり。「シャクナゲ」もツツジの仲間だったりします。
いま公共施設の植え込みなどによく見かける鮮やかな花を咲かせる植木の多くは、実はツツジファミリーのひとつの「サツキ」かもしれません。ツツジは4~5月に花が一気に咲く一方で、サツキは5~6月頃に花が咲きます。


サツキといえば、ラッパ状の花を上手に採って蜜を吸った経験もある人も多いのではないでしょうか?花片の下から蜜を吸うことができますが、これがちょっと要注意。ツツジの種類によっては毒性が強いものもあり、痺れたり、ひどい時には致死の可能性もあるのだとか。
実は、この毒があるという特徴がツツジの漢字で表されているんです。
ツツジは漢字で「躑躅」と書きます。(画数多い!)
難読漢字の代表選手としてよくクイズ番組などでも出題されるのですが、不思議なことに、草花の漢字なのに植物を表す「くさかんむり」がついていないどころか、両方の字に「足」が付いていますよね。この漢字の意味は、「足踏みする」「ためらう」という意味。その昔、ツツジを食べた羊が死んでしまい、羊たちはツツジが毒を持った植物であることを認識し、それ以来ツツジの群生する場所に近寄るのをためらうようになった姿から、「羊躑躅」と表されるように。いつのまにか羊の部分が取れて「躑躅(ツツジ)」となったのだそうです。

今までは無邪気に「蜜を吸える花」だと思っていましたが、意外にも危ない一面も持っていたとは驚きです。お子さんが口にしてしまわないように注意しつつ、鮮やかな色や美しい姿を目で楽しんでくださいね。

中山カナエ
ライター・編集者
岡山県生まれ、兵庫県在住。好きな季節は春。草花がたくさん芽吹き、緑も柔らかくフレッシュな色になる新緑の季節が好き。趣味は朝ドラ大河ドラマ鑑賞、いけばな、写真、個性の光る素敵な宿めぐり。
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