夏の冷えを防ぐ4つのポイント

旬のもの 2020.07.28

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こんにちは。国際中医専門員の櫻井です。

冷え性と聞くと冬や寒い時期のイメージがありますが、実は夏が辛いという方も少なくありません。
夏はどうしてもエアコンの影響を受ける環境にありますね。ご自身の家はもとより、通勤の電車や車、バスの車内、会社、立ち寄ったコンビニ、スーパー、どこでもキンキンに冷えるほどエアコンが効いています。加えて、暑さのせいで、冷たいものにも手が伸びがち。

続けていると、手足の冷えはもとより、お腹が痛い、食欲がない、下痢や軟便、頭痛、肩こりなどなど、夏の冷えの症状が目立つようになります。

1. 夏の冷えの原因は?

中医学では、体をバリアのよう覆っている「衛気(えき)」という気が少なくなっていると、エアコンの冷気などが体内に入り込み、不調を作りだしやすくなると考えます。衛気が不足している方は、疲れやすく、花粉症などのアレルギー症状が多く、胃腸が弱っていて、冷えやすく、気温や気圧など外界の変動に弱いという傾向が見られます。また汗をかくと止まりにくいという症状も見られます。

更に夏の暑さで毛穴が開きますから、冷えはより侵入しやすくなります。お風呂上がりの暑さをエアコンや扇風機の風をあびて冷ますのは、なんとも心地よいのですが、必要以上に冷やされるため、ここから夏の冷えや不調のもとになりえますのでご注意を。

2. 夏の冷えは日々の養生の工夫で対策!

熱いところから涼しいところへ入るときは、しっかり汗をふきとって入るように心がけてください。そして寒さを感じるときは素肌を晒すのではなく、一枚羽織るようにしましょう。

とくに、手首、足首、首などは素肌を露出しやすい場所です。首元にはスカーフを巻いたり、できるだけ靴下を履くなどして対策を。首と付く場所には、重要なツボがあるので、冷やさないよう日頃から心がけてくださいね。

また社内やお家でも、エアコンの風が直に当たらないようにしましょう。会社でそういう席の場合は、ぜひ担当者に相談しましょうね。

3. 冷たい飲食は避ける

熱くなるとどうしてもアイスやかき氷、冷えたビールにアイスコーヒーと、冷たいものをとりがちですが、この夏はちょっと控えてみてください。もちろん野外で活動していて、熱中症になりそうなときにまで温かいものを飲め、食べろとはいいませんが、涼しい室内にいるのに、冷たいものを食べる、飲むなどをしていると、胃腸が冷えて、消化力、吸収力が低下します。すると、冷えだけでなく、食欲不振、元気が出ない、だるいなどの夏バテになってしまいます。

夏こそ温かいものを食べる、飲むということを意識してみてください。

4. 冷えを貯めないこと

1日1回発汗したり、お風呂に入って冷えを散らしておきましょう。
暑いからといって、暑さを避けてエアコンが効いたところばかりにいると、熱が今度は内側にこもってしまい、のぼせやほてりのほか、寝付きが悪くなったり、イライラするようになる方もいます。また、そのこもった熱を放置しておくと、秋になって空気が乾燥してきたときに空咳などの症状が出やすくなります。

夏の冷えは、発汗して散らしておくのが大事ということも覚えておいてくださいね。

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櫻井大典

国際中医専門員・漢方専門家
北海道出身。好きな季節は、雪がふる冬。真っ白な世界、匂いも音も感じない世界が好きです。冬は雪があったほうが好きです。SNSにて日々発信される優しくわかりやすい養生情報は、これまでの漢方のイメージを払拭し、老若男女を問わず人気に。著書『まいにち漢方 体と心をいたわる365のコツ』 (ナツメ社)、『つぶやき養生』(幻冬舎)など。

櫻井大典|ゆるかんぽう

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