こんにちは。ライターの高根恭子です。
冬は芯から凍える寒さが続きます。
そんなときはぬくぬくしたこたつや布団の中でまぁるくなって暖をとる。
洋服をたくさん着込んで、栄養を蓄えて、いつもより見た目がふっくらする…。
そんな過ごし方をする人も多いのではないでしょうか。
それは人間だけではなく動物も同じで、その中でもかわいらしい鳥として有名なのが『ふくら雀』です。

ふくら雀は、冬になると外でまんまるに膨らむ雀のことをいいます。
寒さから身を守るために自分で羽の中に空気の層をつくりますが、見た目がふっくらしていることからその名前が付けられました。
通常はこんな姿ですが、

冬になるとこうなります。

比較してみると違いが分かりますね。
その佇まいから、豊かさを表す縁起ものとされ、「福良雀」「福来雀」と書くこともあります。また、雀自体に「厄をついばむ」意味があり、一族繁栄や家内安全の象徴とされてきました。
ただ、見た目にかわいらしいふくら雀ですが、雀にとって冬は辛くて過酷な季節。
普段は地面で草の根などのエサを探していますが、寒い季節は木の上にいることが多く、食料にありつけないことも..。
さらになるべく体温が下がらないよう集団で寄り添い、あたため合いながら厳しい寒さに必死で耐えているのです。


ふくら雀は振袖の帯の結び方にもその名前がつけられています。
若い人向けの帯結びで、ふくら雀が羽を広げたような着付けとなることから、「食べ物に飢えることなく豊かな一生を送れますように」との願いが込められています。お見合いや結納などで結ばれることが多い伝統的な帯結びです。

雀は身近な存在すぎて、普段はあまり意識していませんでしたが、この記事を書いてからは「チュンチュン」と声が聞こえるとつい気になって、木の上にちょこんと乗っているその姿を度々見かけるようになりました。
まんまるな佇まいは愛らしく、ほっこりとした気持ちにさせてくれるのですが、本当は寒さに耐えながら生きているそのけなげな姿に、思わず応援や励ましの声をかけたくなります。
ふくら雀とともに健やかに。
今年も厳しい寒さを乗り越えてあたたかな季節を迎えることを願うばかりです。
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