みなさん、こんにちは。ライターのきむらいりです。
暦の上では「立春」を過ぎ、春の始まりを迎えたわけですが、とはいえまだまだ寒い日々が続きます。
今回わたしがご紹介したいのは、2月の季節湯である「大根湯」です。
そもそも季節湯とは、四季折々の旬を取り入れるお風呂のこと。
旬の植物を湯船に浮かべることで、そのパワーを全身で享受しながら、季節の変化を楽しむ日本古来から伝わる入浴文化です。

季節湯の起源については諸説あるものの、平安時代に弘法大師・空海が医療用の薬湯として「薬草風呂」を広めたのがルーツだとされています。その後、江戸時代には大衆にも入浴習慣が広がり、季節湯も一般的になっていきました。
春の始まりを告げる大根の季節湯
5月5日のこどもの日(端午の節句)に入る「菖蒲(しょうぶ)湯」や、冬至の「ゆず湯」などは有名ですが、実はひと月ごとに季節のお風呂が存在しています。
- 1月…松湯
- 2月…だいこん湯
- 3月…よもぎ湯
- 4月…さくら湯
- 5月…しょうぶ湯
- 6月…どくだみ湯
- 7月…もも湯
- 8月…ハッカ湯
- 9月…菊湯
- 10月…しょうが湯
- 11月…みかん湯
- 12月…ゆず湯

冒頭でもご紹介した通り、2月の季節湯は春の七草のひとつに数えられ、別名スズシロとも呼ばれる「大根」のお風呂です。
「大根湯」に使用するのは葉の部分。じつは大根の葉っぱは緑黄色野菜で、ビタミンA、B1、C、Eやβ-カロテン、ミネラルが豊富で、古くから冷え性や婦人病にいいとされてきました。また、塩化物や硫化イオンなど温泉に含まれる成分もあるため、大根の葉をお風呂に入れるのは理にかなっているのです。

肝心の作り方はとっても簡単で、風通しのいい日陰で大根の葉を2〜10日ほど乾燥させたら、細かく刻んでお茶パックや布袋に詰めます。あとは、お風呂に入れるだけ。
冬場は鍋物にも大活躍の大根。栄養豊富な葉っぱは調理しておいしく食べていただくのももちろんいいのですが、もしよければ季節のお風呂にも活用してみてください。
お風呂でほっと一息つきながら、一足早い春の知らせに思いを馳せてみるのはいかがでしょう。


木村衣里
編集者・ライター
北海道函館市出身。Web系編集プロダクションを経て2018年7月に独立。フリーランスの編集ギルドチーム「Huuuu」所属、「東京銭湯 - TOKYO SENTO -」元編集長。全国を取材で飛び回りながらいろんなお風呂にはいるのが好きで、動物はもっと好き。この世で一番愛らしいのはカバだと思っています。
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