漬物男子、田中友規です。
西日本などでは、例年にない早い梅雨入りが発表になったかと思ったら、夏のような空が広がったり、
ざばっと大雨が降ったり、今年はちょっと様子が違います。
長雨はキライですが、どうも調子が狂いますね。
十勝に住む友人から宅配便が届きました。
「今年はコロナで会えないから、アスパラガスを送ります。」
中札内から届いたアスパラガスは、柔らかく瑞々しい。
穏やかな十勝平野の優しい香りがします。
そうか、北海道には梅雨がないんだった。

京都も30度を越す日がちらほら、北海道も少しずつ初夏に近づいているようで、
これはもう初夏の料理を楽しんでしまおう、と決めました。
届いたアスパラガスは塩茹でし、卵の黄身で作ったオランデーズソースと藻塩をかけます。
・・・なにかハーブを、冷蔵庫を覗き込んだところ、花穂紫蘇が目に止まりました。
バジルやミントはシソ科ですから、これでいいやと添えてみたら、鮮やかな緑色と紫色がなんとも美しい。さらに驚いたのが、その香りの相性の良さ!
シソ、やるな。
あまりに身近で、しっかりと向き合ったことのなかったシソですが、改めてその存在感に気付かされました。

思い返せば、シンガポールの星付レストランでもハーブとしてシソを使った料理と出会う機会が増えました。初夏のシソが、シンガポールの熱気に清涼感を届けてくれる、そんな気がします。


一口にシソといっても、赤紫蘇、大葉、シソの実、花穂紫蘇、新芽だけを収穫したペリーラなんていうのもあります。
薬味や、刺身のツマに収まっている器じゃないのです。
とある京都の小料理屋で聞いた話では、最近ではツマを残すお客さんが増えたそうで、「毒消し」ですから刺身と一緒にどうぞ、とわざわざ伝えているそうだ。

そう、シソは毒消し。
その意味は、シソを漢字で書いてみるとよくわかります。
「紫」色の「蘇(よみが)」える草なのだ。
言い伝えによると、中国で蟹を食べて食中毒を起こした若者が、赤紫蘇を食べたことで蘇ったという。以来、シソは漢方薬でも重要な原料として重宝され、現在でも漢方薬にもしっかりシソが入っています。
シソの効能はあえて言わなくても、身体が感じてくれるでしょうから、
どうぞみなさんも意外な食材に合わせてみてはいかがでしょう。
きっと疲れた身体も蘇りますよ!

田中友規
料理家・漬物男子
東京都出身、京都府在住。真夏のシンガポールをこよなく愛する料理研究家でありデザイナー。保存食に魅了され、漬物専用ポットPicklestoneを自ら開発してしまった「漬物男子」で世界中のお漬物を食べ歩きながら、日々料理とのペアリングを研究中。
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