こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。
夏から秋に青紫色の花を咲かせる山野草、桔梗。みなさん、今年はもうご覧になりましたか?

蕾のかたちはかわいらしく、花びらがぴったりとくっつき、まるで風船がふくらんだよう。その姿から、バルーンフラワーと呼ばれることもあります。開花すると花びらが星のようなかたちになります。すっきりしたフォルムと爽やかな色味には清涼感があると思いませんか?

桔梗は日本の在来種のひとつであり、古くから日本人に親しまれてきました。秋の七草にも入っているんですよ。
桔梗は別名オカトトキ(岡止々支)ともいいます。これは「岡に咲く神草」の意味で、トトキの咲くところから土岐という地名が生まれました。木偏を取ると「吉が更に」という意味にも捉えられる桔梗。縁起がよいとされ美濃の土岐一族の家紋として用いられました。明智光秀、加藤清正、坂本龍馬なども桔梗を描いた家紋を用いていたんです。

観賞用の花として目立つ桔梗ですが、桔梗の根は「サポニン」と呼ばれる成分が含まれており、漢方の「桔梗根」としても利用されています。桔梗根は主に鎮痛、解熱作用があるそうです。
個人的には、桔梗は今年好きになった花です。
現在わたしが住んでいるのは、焼きものづくりが盛んな長崎県波佐見町。今年の春から週2回、絵付教室に通っています。最初に体験をさせてもらったとき「この初心者用の絵柄から好きなものを選びなさい」と言われて、目についたのが桔梗でした。

白磁のつるりとしたお皿に、呉須(藍色の絵の具)で描かれた、ぎこちない桔梗。はじめて自分で描いた絵付は、特別なものになりました。
藍色の絵の具は、桔梗の花の色にすこし似た清涼感があります。焼き上がったお皿を見て、野に咲く桔梗に思いを馳せました。

毎週絵付の勉強をしながら、「もう少し上手になったら、また桔梗を描きたいな」と思っています。今年は描く前提でよく桔梗の花を観察して、お皿の上に瑞々しい桔梗を咲かせることができたら、と夢見て練習する日々です。
江戸時代のころから器に描かれていた、桔梗の絵柄。当時の人たちも、桔梗を愛でて絵付をしていたのだと思うと、不思議な気持ちになります。めぐる季節や、毎年咲き誇った姿を見せてくれる自然の花々って、本当に愛おしいものですね。


栗田真希
ライター
横浜出身。現在は東京、丸ノ内線の終着駅である方南町でのほほんと暮らす。桜をはじめとした花々や山菜が芽吹く春が好き。カメラを持ってお出かけするのが趣味。OL、コピーライターを経て現在はおもにライターとして活動中。2015年準朝日広告賞受賞、フォトマスター検定準一級の資格を持つ。
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