こんにちは、昆虫写真家の村松です。
今回はミノムシの紹介です。
ミノムシは、漢字で「蓑虫」と書きます。蓑(みの)というのは、イネなどのワラを編んで作った伝統的な雨具のことです。
時代劇や映画を見ていると、身につけている人がいますよね。

ミノをかぶった幼虫のことをミノムシと呼んでいるのですが、その正体は「ミノガ」と呼ばれる蛾の仲間の幼虫なんです。
ミノの形をした家を自分で作り、その中で身を守りながら生活しているんです。
ですから、中にいる幼虫を観察しようと待っていれば、やがて顔を出します。
食事や移動、ミノ作りなどで動いているところを観察するのはとても可愛らしいです。

落ちているものを拾い集めるだけなら簡単な気もしますが、ミノムシはあまり地面に降りません。
ミノに使う材料は、自分で枝や葉っぱを切り取って器用にミノに貼り付けます。
すごいですね!
種類によって作るミノの形は様々で、個性が溢れています。
葉っぱを平べったく切り取って作ったミノや、枝を並べたようなミノ、細かな破片を集めて筒のようなミノを作るものまでいます。


ミノの中で大きく育った幼虫は、その中で蛹になって成虫になります。
メスは一生をミノの中で過ごすことが知られていて、成虫になっても羽を持ちません。
羽を持ったオスが、メスの入っているミノを見つけて交尾するんですね。
ミノムシを知っていても、成虫の姿を知っている人は少ないかもしれません。

種類によって姿は違いますが、オオミノガは全体的に茶色の成虫になります。
よく見ると、羽には模様が入っていてオシャレに見えます。
どちらが頭かよくわからないかもしれませんが、左が頭になっていてふさふさの触角もありますよ。
かなり可愛い顔をしているので、その写真も紹介します。

フサフサの触角とクリクリしたお目々がなんともキュートです。
茶色いうさぎのような雰囲気ですね。
私も初めて見た時には、こんなに可愛い成虫が出てくるのかと驚いたものです。
冬の間は、ミノの中で春がくるのをじっと待っています。
寒い時期を乗り切るためにも、こんなにしっかりしたお家を作るようになったのでしょうね。
写真:村松佳優

村松佳優
昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。
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