激動の一年が過ぎ、また新しい一年がはじまりました。
古くから日本には新年を迎えるお正月に、「門松」を飾る風習があります。家の門前などに立てられる門松ですが、最近では門松を飾るお宅はめっきり少なくなりました。とはいえ、お店の入口や神社などに立派な門松が飾られているのを目にする機会は多かったのではないでしょうか。

松は冬の間も枯れることなく、青々とした状態を保つ常緑高木。その姿から、生命力、不老長寿、そして繁栄の象徴とされてきました。
年の初めを祝うめでたい季節には、この松の葉を使った季節湯を楽しみましょう。

季節湯とは?
四季折々の旬のものを取り入れたお風呂のこと。 旬の植物を湯船に浮かべることで、そのパワーを全身で享受しながら季節の変化を楽しむ、日本に古くから伝わる入浴文化。平安時代に弘法大師・空海が医療用の薬湯として「薬草風呂」を広めたのがルーツとされています。※諸説あります
縁起物として重宝されてきた「松」は、森林浴で思い切り空気を吸い込んだ時のような、清々しい香りが特徴です。松の葉にはα-ピネン・カンフェンなどの精油成分が含まれており、精油・アロマオイルとしても広く活用されています。

澄んだ森林の香りをもたらしてくれる松の精油は殺菌、浄化、鎮痛などにも効果的。この殺菌・浄化作用は、もともと松の木自身が病気や害虫などから身を守るために働いています。
また、これらの精油成分は皮膚を刺激する作用があるため、「松湯」は体が芯から冷えるこの季節に入るお風呂としてはぴったりなのです。

不老長寿の象徴「松湯」で縁起担ぎ&疲労回復
松湯に使う松の葉は正月飾りを活用しても、もちろんOK!
松の葉の付け根にある茶色い部分を取り除いたら、ぬるま湯でよく洗います。松の葉には樹脂がついていることがあり、樹脂が残っていると皮膚かぶれの原因になることもあるので、しっかりと洗いましょう。

よく洗った松の葉と水を鍋に入れたら、15分ほど煮出します。ザルや布で煮汁をこしたら、お風呂に入れます。
生の松の葉を浮かべるだけでも「松湯」を楽しむことができますが、すこし手間をかけて煮出すと、より血行促進や疲労回復に効果が期待できる精油成分が抽出できます。

「不老長寿の象徴」とも言われる松の葉を使った松湯。年の始まりの1月は、縁起物にあやかった季節湯をぜひご自宅で楽しんでみてください。


木村衣里
編集者・ライター
北海道函館市出身。Web系編集プロダクションを経て2018年7月に独立。フリーランスの編集ギルドチーム「Huuuu」所属、「東京銭湯 - TOKYO SENTO -」元編集長。全国を取材で飛び回りながらいろんなお風呂にはいるのが好きで、動物はもっと好き。この世で一番愛らしいのはカバだと思っています。
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