料理人の川口屋薫です。
今日は、キャベツのミニチュアのようで、コロンとした形に思わず笑みがこぼれてしまいそうな野菜のお話です。

大きな葉の下にできる脇芽が結球した部分で、1株につき50個以上なる「芽キャベツ」は、「子持ちキャベツ」とも呼ばれています。
英語では「ブリュッセルスプラウト」と言い、その名の通り原産地はベルギーのブリュッセルです。18世紀後半頃から栽培が始まり、日本には明治時代に伝わり、1940年頃から神奈川、長野、静岡、兵庫などで栽培が始まったと言われています。
現在は静岡西部(遠州)が、全国収穫量の約67%以上を占めています。

芽キャベツの栽培を手助けするものに、「遠州のからっ風」という冬の季節風があります。
日本海から3,000m級の南アルプスを越えて吹き付ける風は、山を越えるときに空気中の水分が雨や雪となるため、越えてからの空気はとても乾燥しています。ですので、「遠州のからっ風」が吹く地域は湿度を苦手とする芽キャベツにとって最適な環境で、栽培が盛んに行われています。

また、静岡は有数の茶どころですが、茶葉の収穫後、芽キャベツなど冬場の作物を植える農家さんもいるそうです。芽キャベツなどの作物を夏に植えて、11月後半から3月にかけて収穫しますので、寒さで甘みが増してきたちょうど今の季節が、旬の盛りです。また芽キャベツのビタミンCはキャベツの4倍含まれており、優れた栄養素を摂取できます。3月で終わる理由は、暖かくなると、モンシロチョウが卵を産み付け、青虫に食べられてしまうからです。

芽キャベツは、温野菜、クリームシチュー、天ぷら、色々な料理に使えます。
今日は牛乳の甘さとバターの香りがたまらないグラタンを紹介します。ナツメグという香辛料を入れるのはイタリア流。おだやかな甘み感じるホワイトソースが、魔法をかけてくれるようです。

芽キャベツのグラタン


材料(2人前)
•芽キャベツ 6個
•シュレッドチーズ(とろけるチーズ)20g
•バター 10g
•小麦粉 10g
•牛乳 200cc
A
•チキンブイヨン大さじ2
•ナツメグ、塩、適量

作り方
① ラップに芽キャベツ、水小さじ1、塩ひとつまみを包み、電子レンジ600wで2分半加熱します。
② テフロン加工のフライパンに、弱火で焦がさないようバターを溶かした後、小麦粉を入れます。
③ シリコン製ヘラで、混ぜ合わせます。
④ 牛乳を加えて、フツフツと熱してきたら、時々練るように④と混ぜ合わせます。
⑤ ソースに艶が出てきたら、Aを加えて混ぜて味を整えます。
⑥ 耐熱皿にバターを薄く塗り、半分に切った芽キャベツを並べた上に、ホワイトソース、チーズをかけて、オーブントースターで軽く焼いたら完成です。

川口屋薫
料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁
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