ミツバチ

旬のもの 2022.03.13

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こんにちは、昆虫写真家の村松です。

今回はミツバチのお話です。

みなさんハチミツは好きですか?
甘くて濃厚な舌触りがたまらないですね。
ホットケーキやパン、お菓子など様々なものに使われています。

そのハチミツを集めてくれているのがミツバチです。
ハチを飼育してハチミツを集める仕事のことを養蜂(ようほう)と言います。

養蜂で飼われているミツバチは「セイヨウミツバチ」と呼ばれる種類のハチが多いのですが、実はハチミツをとるために海外から持ち込まれた種類です。

ツツジの花とセイヨウミツバチ

しかし、日本にも昔から生息しているミツバチの仲間がいます。
ニホンミツバチと呼ばれる種類で、少し見た目が違います。

わかりやすい特徴だと、セイヨウミツバチは腹部のオレンジ色が強く、ニホンミツバチは少し黒っぽい印象です。ニホンミツバチにこだわって養蜂されている方も多くいます。

ニホンミツバチ

人との距離が近い昆虫には、他にも大きな役割があります。
ミツバチだけでなくハナバチと呼ばれる多くの仲間は、花に受粉をさせる重要な存在です。

多くの花は、花粉が運ばれることで受粉をして種を作ります。
ハチの仲間がミツを集めるときに、体に花粉をつけて運んでくれるのです。
ハチがいなくなってしまったら、多くの植物が育たなくなってしまうかもしれないんですね。

農家さんでもミツバチがよく使われています。
作物を育てるのに必要だからです。

イチゴ狩りなどにでかけた時には、ハウスの中にも飛んでいるのを見ることがあるので、周りにも目をやるとなにか発見があるかもしれません。

ビニールハウスの中にいたセイヨウミツバチとイチゴの花

外で見かけるミツバチのほとんどはメスのハチです。
オスは交尾のために生まれてくるだけなのです。

ハチなので産卵管を発達させた針を持っていますが、滅多なことでは刺しません。
ミツバチの針は逆毛を立てたような状態になっているので、一度刺すと簡単には抜けないのです。
刺したら最後。内臓が抜けて死んでしまうんです。
ですからミツバチにとって針で攻撃するのは命がけなんですね。

普段の観察では、つかんで握ったりしない限りは刺されることもないので優しく見守りましょう。

場所によっては少し暖かい日も増えてきたことと思います。
花が咲くようになると、ミツバチもたくさん観察できるようになるので、自然の観察をしながら春がやってくるのを楽しみに待ちたいですね。

脚で顔を掃除するセイヨウミツバチ

写真:村松佳優

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村松佳優

昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。

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