こんにちは、昆虫写真家の村松です。
昆虫の写真を撮ったり、Webでいろんな昆虫を紹介するムシミルの運営をしたりしています。
そんな私が今回お話するのはアブラゼミ!
梅雨があけて、暑くなってくる頃からセミたちが羽化して鳴き始めます。
その中で、ジリジリジリジリ・・・と鳴いているのがアブラゼミです。

ジリジリと聞こえる鳴き方が、まるで油で揚げ物をしているようだと感じたことから名づけられたようです。
本体が油っぽいわけではないので、触ってもベトベトしません。

公園などでも見られる身近な昆虫で、周りの木などを探してみるとたくさん見つかると思います。
横から見ると見つけやすいのですが、茶色い羽を持ったアブラゼミは木の色に馴染むと少し見つけにくいかもしれません。他にも、クマゼミやミンミンゼミ、ツクツクボウシなどのセミが見られますが、ほとんどのセミは羽が透明です。
アブラゼミのように羽が不透明で色がついているような種類は日本では少ないので見分けるのは難しくありません。

羽の色もよく見てみると、茶色の羽に緑の翅脈(しみゃく)が通っていてとてもキレイな模様をしています。
同じアブラゼミでも、翅脈が黄色いものとか、背中が赤い個体などもいるので観察していても面白いです。

セミといえば羽化の観察です。みなさんご覧になったことはありますか?
セミの幼虫は、夕方くらいから羽化のために地面から出てきます。
明るいうちは天敵に狙われやすいので、暗くなってから羽化する個体が多いのです。
羽をのばすのによい場所を探しているのでしょうが、たまに道路を横断している幼虫を見つけることもあります。
夜の公園で友人と話している最中に、足を上ってきている幼虫にびっくりしたこともあります。
近くの木にくっつけて逃してあげるのも良いでしょうが、家のカーテンにでも止まらせて羽化の観察をしてみるのも新しい発見があると思います。
幼虫の殻をやぶって出てきた成虫は白っぽい体をしていて、羽も乳白色にミントグリーンが混じってとても美しいです。
その姿はとても神秘的なのですが、羽化の最中はとてもデリケートなので、外で見かけた時はそっと見守ってください。

たまに目の赤いアブラゼミを見かけます。
これは羽化して時間の経ったアブラゼミがたまになるようです。
人間でいうと年をとった感じでしょうか?
身近な昆虫だけど、観察しているといろんな発見があって面白い昆虫です。
この夏はセミの観察を楽しむのも良いでしょうし、ムシミルに載せているセミも良かったらご覧になってくださいね!
写真:村松佳優

村松佳優
昆虫写真家
滋賀出身、大阪在住。新しい命が芽吹き、生き物が活動を始める春が好きです。昆虫の散策や観察が好きで、見て、驚き、感動したことをWebメディア「昆虫写真図鑑ムシミル」に載せています。多くの人にその面白さや美しさが届けば嬉しいです。
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