漬物男子、田中友規です。
夏の青果売り場は色鮮やかで楽しい。
青々としたピーマンや、艶の良いナス、
パンッと実の張ったとうもろこしなどを見ていると
元気があってよろしい、と小学校の校長のような気分になります。
そんな嬉々とした表情の夏野菜たちを見ながらも、
こう暑い日が続くと水分ばかり摂ってしまって
疲れた胃がなにか温かくて優しいものを欲してきますよね。
シンガポールでは、よく食事の最初にスープを頼みます。
食前に胃のウォーミングアップといったところでしょうか、
Double boiled Herbal soupという薬膳スープが人気。
中華ハムやクコの実、ナツメ、漢方薬などその日によってメニューが変わりますが、
脂をしっかり取り除いた滋味深い味わいで、飲むたびスッと胃が軽くなるようです。
外気は35度超え、施設内は18度の極寒設定のシンガポールですから、
内側から整えたくなる気持ちもわかります。
疲れた胃と、渡星できないストレスに苛まれ、
今日は薬膳スープを作ることにしました。
そうなれば、と最初に探し始めたのが冬瓜です。
冬瓜は夏が旬の野菜ですが、冷暗所に保管しておけば冬まで持つので
冬の瓜といいます。
瓜ですから、きゅうり同様、カリウムやビタミンCが含まれています。
過剰に摂取されたナトリウムを排出し、高血圧予防や利尿作用などを
促進させるため、夏場はむくみ防止にも良いといいます。
仕事で夏の上海に出張していたころ、
街角できゅうりをぼりぼりかじっている人たちを見かけて
なんてワイルドな・・・と驚きましたが、さすが医食同源思想。
あれはあれで理にかなった夏の過ごし方だったのです。
関西ではよく食べられる冬瓜、この時期ならどこでもすぐに手に入りますが
サイズが大きいので、いざ買うとなると少し躊躇しますよね。
おすすめの食べ方は、3等分。
両端は、スープの器として使い、
柔らかい真ん中はタイ風サラダにしていただきます。
今日は右端から。
Double boiled Herbal soupの、ダブルとは二度蒸しのこと。
まずは乾物や漢方薬を煮出して、一度蒸し。
くり抜いた冬瓜の中にスープを入れて、今度は器ごと二度蒸しです。
こうすることにより、冬瓜自身に出汁が染み込み、
やわらかくなった内側を削りながらいただきます。
その栄養を余すとことなく味わうことができるのです。
冬瓜の皮はワックスを塗ったように硬くしなやかなため
内側から食べ進んでも決壊することはありません。
真ん中の冬瓜は、皮を剥いて、細くスライスします。
青パパイヤを使ったソムタムというタイ料理の真似をして作りますが
これはこれでしゃくしゃくした食感が美味しい。
冬瓜の薬膳スープと、冬瓜ソムタム。我が家の定番です。
・・・ところで反対側の冬瓜はどうしましょう?
みなさんならどんな薬膳スープを食べたいか、おしえてくださいね。
田中友規
料理家・漬物男子
東京都出身、京都府在住。真夏のシンガポールをこよなく愛する料理研究家でありデザイナー。保存食に魅了され、漬物専用ポットPicklestoneを自ら開発してしまった「漬物男子」で世界中のお漬物を食べ歩きながら、日々料理とのペアリングを研究中。
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