桜紅葉さくらもみじ

旬のもの 2022.10.31

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こんにちは、ライターの高根恭子です。

10月ももう終わり、今年も残すところあと2ヶ月となりました。
年末へ向けてバタバタしはじめる人も多いのではないでしょうか。

街もすっかり秋色に染まってきました。行き交う人の服装も、スーパーに並ぶ食材も、木々たちもどことなくこっくりとした色合いで、これから本格的にやってくる冬を待ち構えます。

さて、私は毎年この時期になると「紅葉見にいこう」が口ぐせになります。

とにかく紅葉はタイミングが勝負。うかうかしているとあっという間に枯葉になって散ってしまいます。足を運ぶ、ネットで調べる、クチコミなどで積極的に情報を仕入れ、ベストなタイミングで見にいくことにエネルギーを注ぎます。
真っ赤に染まる紅葉にうまく出会えたらほんとうにうれしくて、「今年も最高の秋になったなぁ」という気持ちで満たされる。逆に仕事などで余裕がなくて楽しめなかったら「来年こそは..!」と気持ち新たに仕切り直す。毎年、そんなことを繰り返しているような気がします。

春の桜もそうですが、秋の紅葉は「目で味わうごちそう」だと確信しています。
眼前にいつもと違う景色がわーっと広がる。暑すぎず、寒すぎずの心地よい温度も手伝って、心がじんわりと潤っていくようです。

紅葉とは、落葉樹が落葉する前に葉の色が変わることを言いますが、そもそも紅葉って、何の木が、何色に染まるか、知っていますでしょうか?

せっかくなので一つひとつの木を確かめながら見ていきましょう。

これは秋になると黄色くなる代表的な落葉樹、イチョウです。
黄色に変わるのを「黄葉」と言いますが、イチョウのほか、シラカバ、ヤナギ、ポプラなどがあります。

次に、紅葉といえばこの木。

真っ赤に染まる、カエデ科の落葉樹ですね。紅葉といえば定番で、日本の有名な紅葉スポットにはカエデがたくさん植えられています。イロハモミジ、サトウカエデ、メグスリノキがカエデ科にあたります。

ちなみに、よく言う「もみじ」もカエデに分類されるもので、実はもみじという品種は存在しないようです。もみじという言葉は日本特有のもので、英語ではカエデはmaple(メープル)と呼ばれていますが、もみじはjapanese mapelと訳されているのだそう。

最後に、今回のテーマでもあり、大きくご紹介したいのがこちらです。

実はこれ、桜の木なのです。桜って、春に淡いピンク色の花を咲かせるあの桜のことですね。このように秋になると桜が紅葉することを、「桜紅葉(さくらもみじ)」と言います。

私は桜紅葉という言葉をはじめて聞いたとき、心に残るとても素敵な名前だなぁと思いました。さくらもみじ、声に出してもひらがなで書いてもやさしい雰囲気で、春には桜が咲いて、秋には紅葉する様子がありありと浮かんできそうです。

赤みまじった黄色やオレンジの色合いも、イチョウやカエデとはまた違った奥行きがあるなぁと思います。夕暮れ時の空が映し出されているようで、よく見ると、一つひとつ色の重なりが違っている様子にもぐっと来てしまいます。

さらに、草や低木が紅葉することを「草紅葉(くさもみじ)」とも言うそうです。こうしてみると、ひとくちに「紅葉」と言っても色々な種類、色づき方があるのですね。

みなさんは、今年はどこで紅葉を楽しみますか?
私は、近所の神社にイチョウとカエデの共演を楽しめるお気に入りの紅葉スポットがあるので見にいこうと今からソワソワしています。

今年も全国各地で彩り豊かな紅葉が、広がりますように。

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高根恭子

うつわ屋 店主・ライター
神奈川県出身、2019年に奈良市へ移住。
好きな季節は、春。梅や桜が咲いて外を散歩するのが楽しくなることと、誕生日が3月なので、毎年春を迎えることがうれしくて待ち遠しいです。奈良県生駒市高山町で「暮らしとうつわのお店 草々」をやっています。好きなものは、うつわ集め、あんこ(特に豆大福!)です。畑で野菜を育てています。

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