カリフラワー

旬のもの 2023.02.16

この記事を
シェアする
  • twitter
  • facebook
  • B!
  • LINE

こんにちは。料理人の川口屋薫です。
今日のお話は、寒さで甘みが増してくる冬が旬の野菜「カリフラワー」です。

カリフラワーは、アブラナ科のケールから茎が発達して生まれた品種で、花蕾や茎の部分を食べます。
ビタミンCを豊富に含んでいて、加熱しても損失が少なく、風邪予防にもなり、冬にぴったりの野菜です。

一般的なカリフラワーの色はホワイトですが、直接日光が当たると黄色っぽくなるため、外側の大きな葉で覆い隠します。
私は小さい頃、カリフラワーが食卓に上がると大喜びでした。雪が積もった小さな木のようなモコモコした形と優しい甘さに魅せられていました。

今は、ホワイト以外にもオレンジ、グリーン、パープルなど彩り豊かな種類が増えています。さらに、花束のような形をした茎まで食べれる「カリフローレ」や、世界一美しいと言われるスパイラル模様と同じ形状の「ロマネスコ」など個性的な種類もあります。

グリーンカリフラワー
オレンジカリフラワー
紫カリフラワー(パープルクィーン)
カリフローレ

私は5年半住んだイタリアで、ロマネスコを初めて見たのですが、第一印象は、美しいというより怖かったです。
冬のある日に、青空市場へ行った時でした。カリフラワーの隣に山積みされていたロマネスコの迫力に圧倒され、恐竜の背中のような模様をしたハリネズミくらいの小動物に見えて、今にもモソモソと動き出しそうで、「怖っ!」 と思いました。

もし控えめに数個並んでいたら、「珊瑚礁みたいで綺麗やなぁ」と全く印象が違って見えたかもしれません。

ロマネスコ

しかし、この残念な初対面から一転して、ロマネスコが私の救世主となるとは、思いもしませんでした。
ある時、大阪出身の私は、ミラノに住んでいる友人宅でお好み焼きを振る舞うことになったのですが、困ったことが起きました。イタリアのキャベツは水分がなくパサパサで甘くないのです。ザワークラウトには向いていますが、お好み焼きにすると美味しくないのです。何かキャベツもどきになるような食材ないかと腕をこまねいたところ、色が似ているロマネスコを思い出しました。

早速、蒸したロマネスコを潰して入れてみましたが、甘くネットリ感があって、パサパサのキャベツに加えたら、同じアブラナ科の野菜同士、食感、風味ともいい感じに一体化し、大阪のお好み焼きの味を作ることが出来ました。

「BRAVO!ROMANESCO!」

今日のレシピは、イタリア風お好み焼きです。よかったら美しい模様を大胆に潰して、作ってみてください!

「マッシュド•ロマネスコのイタリア風お好み焼き」

材料(1枚分)

A
• マッシュド ・ロマネスコ 60g ※スーパーで売っている普通のカリフラワーでも代用可
• 千切りキャベツ ½枚
•カットトマト 少々
• 卵 1個
• 小麦粉 大さじ1〜2
• 塩 少々
• 胡椒 少々

B
•ハム 1枚
•カットしたモッツァレラチーズ ½個

•オリーブオイル 適量

作り方

①(マッシュド・ロマネスコ)ロマネスコの蕾と茎をやわらかめに茹でるか蒸した後、フードプロセッサーにかけます。
②ボールにAの材料を入れて混ぜ合わせます。
③フライパンにオリーブオイル大さじ1を入れて、②を直径約12cmに丸く広げて、中火弱で焼き色が付くまでやきます。
④Bをのせて、ひっくり返して蓋をして弱火で5分〜8分焼き、お皿に乗せてオリーブオイルを少しかけたら完成です。

マッシュド ・ロマネスコ

カリフラワーの保存方法

軽く濡らした新聞紙に巻き、ビニール袋に入れて、口をゆるく結んで冷蔵保存します。10日経っても綺麗に保てます。

少し濡らした新聞紙で包んでビニール袋に入れた状態
10日経ったカリフラワーの状態

写真提供:川口屋薫

この記事をシェアする
  • twitter
  • facebook
  • B!
  • LINE

川口屋薫

料理人
Le btagev(ルブタジベ)代表。大阪出身。料理人。珍しいやさいの定期便をしています。風薫る季節5月が過ごしやすくて一番好きです。イタリア在住中、ヨーロッパ野菜に恋し、日本の野菜が恋しくなったのをきっかけに野菜に関わる仕事をしています。 趣味 囲碁

関連する記事

カテゴリ